だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

だいたい読書日記24(時々映画やお芝居の話も)

9月の途中までは、なかなか時間がすぎないなあと思っていたのですが、決算が近づいてくるとあっという間に過ぎていき、10月です。油断すると、時間はあっという間に経ってしまうし、特に仕事が慌ただしいと、それを口実にそれでよしになってしまう。気を付けなければ、です。

もう半月前の話しになりますが、先月の20日の金曜日、久々に下北に帰ってきた、文芸漫談を見るためにタウンホールへ。しばらく改装していたので、中に入るのは2年位ぶりでしょうか。お題が「ハムレット」というメジャーな題材だということもあつってか、いつも以上に、たくさんのお客さんが。下北に帰ってくるのを待っていたのは自分だけじゃないんだなあ、と少し感慨深くなります。今回は、松岡和子さん訳の本がテキストになりました。

このハムレット、世間で悲劇のヒーローという見方をされる事が多いので、今までは、そういう先入観で観ていましたが、一方で、そういう見方に、言葉にならない若干の違和感を抱いてもいました。けど、その辺はさすがは文芸漫談。その違和感を言語化してくれただけでなく、それをきちんと「笑い」に換えてくれます。その違和感とは、


「ヤツ(ハムレット)がいらん事をするたびに、死体が増えていく」


という事です(笑)親の亡霊のプレッシャーに負けて、敵討ちをしようとする位ですから、悪い人ではないんでしょうけど、本当に、空気の読めない迷惑な人ですね。文芸漫談の魅力って色々あるかとは思いますが、奥泉光さんといとうせいこうさんというお二方を通して、作品の新しい見方や読み方を提案してもらえること。そして、それによって、人の数だけ本の読みかたがある、という事を身をもって教えてくれる事にあるのではないでしょうか。少なくても、自分は、学校時代の国語の授業よりも沢山のものを、お二人からいただいています。

シェイクスピア全集 (1) ハムレット (ちくま文庫)

シェイクスピア全集 (1) ハムレット (ちくま文庫)


ちなみに、次回は、来年の1月24日の金曜日で、お題は、田中小実昌さんの「ポロポロ」。以前から、とても読みたかった本なので、何とか行ければ、とは思っていますが、果して……。

ポロポロ (河出文庫)

ポロポロ (河出文庫)