少し空いてしまいました。仕事の合間に、普段やっているインプロ(台本のない即興劇)の発表会が二つほどありました。基本、本を読んだり、映画やお芝居を見たり、インプットする時間はとても楽しいです、はい。ただ、時々こうしてアウトプットして、一度頭のものを吐き出して、またインプットしないと、自分のアホな頭では、すぐメモリーオーバーを起こしてしまいますし、頭の中が整理できない状態が続いてしまいます。第一、そういうことでもないと、インプットするモチベーションがなかなか上がってこない。なので、会社以外に、こうしたコミュニティに所属できるのは、とてもありがたい事です。
コミュニティという言葉に、いつもより少し敏感なのは、先日、鴻上尚史さんの「空気と世間」という本を読んだからかもしれません。会社や学校等のコミュニティが、なぜ同調圧力が強くなっているのに、一体感がなくなってしまっているのか?その謎を「世間」と「空気」というキーワードから、一つの解答を導き出してくれています。こうした、切り口の場合、どうしても、ジャパンバッシング本になりがちなのですが、鴻上さんの場合、罪だけでなく功の切口からも、きちんと言及してますし、処方箋もきちんと提示してくれていますので、僕みたいに困っている人にはとてもありがたいです。

- 作者: 鴻上尚史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/17
- メディア: 新書
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少し前になりますが、池袋の天狼院書店さんの読書会に再度お邪魔させていただきました。僕が取り上げたのは、デュラスの「愛人」。僕にとっては、文芸漫談や読書会やビブリオバトルに初挑戦した時に関わりのある、とても不思議な縁のある本です。読書会に合わせて、ざっくりと読み返してみたのですが、端正で映像のように流れていく文章は、何度読んでもため息がでそうになってしまいます。

- 作者: マルグリットデュラス,Marguerite Duras,清水徹
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1992/02/05
- メディア: 文庫
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帰り、ちょっと足をのばして、雑司ヶ谷霊園の漱石のお墓にいってきました。思ったよりも遮蔽物や木陰のない明けっぴろげな空間で、漱石の「こころ」の冒頭のイメージが少しだけ変わりましたね。
↑漱石のお墓です。