ちょつとずつ読んできた、ガンダム・ジ・オリジン。もともと楽しく読んでいましたが、9、10巻のシャア・セイラ編は、本当に、作者の安彦さんの凄みを感じました。外からオリジナルのものを持ってくれば、もっと簡単に作品を作れたのと思うのです。それを、あえてガンダムのオリジナルストーリーや登場人物を最大限に活かし尊重しつつも、ほとんどオリジナルの物語を再構築してしまう。上手く言えないのですが、描写されていることだけで、びっくりするような真相にたどり着く、フェアで上質なミステリー小説を読むような快感が、この２冊のコミックにはあります。本当に今更なのですが、安彦さんの漫画家としてでなく、物語作家としての凄さを強く感じたので、今年は、ガンダム以外、特に歴史物の作品にトライできたら、と思っています。
そして、夕方からは、12月にインプロショーに出演した、プーク人形劇場で新作落語の会を見に行きました。新春寄席でみなさん、持ち時間をかなり押さえられていたり、出演が制限されたりしてしまっている事もあるのか、９時終了予定の所が、劇場の撤収ギリギリまで続く熱演。女性が三人続くという、寄席ではなかなか見られない光景が見れたり、鯉朝師匠が名古屋から戻ってくる新幹線で帰省ラッシュに巻き込まれて大変な目に合われたり、演目だけでなく舞台裏までいろいろなドラマが起こり面白かったです。新作落語って、演者の生きてきた人生やモノの見方がモロに出る所が面白いんだなあ、ということに気づけたのが、自分の中では大きな成果でした。
