だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。「道」。

晩飯を食いにカフェに行く。普段は、それなりに混んでいて、日によっては座れないとこなのに、店内に半分も人がいない。オリジン弁当の量り売りのお総菜も、全部パックに入った状態になってしまっているし、仕方ないとはいえ、手間が掛かるわ売れないわの大変な状況になっているのを肌で感じる。古い体質の会社のサラリーマンをやっていると、会社の中の日常が、世間が変わっているほど変化がない。なので、漫然と過ごしていると、どうしても社会に対して鈍感になってしまう。ただでさえ、社会や他人との接点が少なくなりがちの状況。心しないと……。

今日行くつもりだった「嫌われる勇気」の講演会が中止になったので、まずは、来週の読書会の仕込みと、読みかけの本を片付ける事を優先にする事に方針転換。岡崎武志さんの「古本道入門」を読み終える。


松本城を目の前に、なんと松本城を縮尺二十分の一に模した建物が青翰堂書店。これも松本名物、ではないだろうか。私は、それまで何度も松本を訪れながら、お城に上がったことがなく、いつも、この二十分の一縮尺の古本屋を拝むことで済ませてきた。ついに、数年前、松本城に上がったが、古い梁などが剥き出しになった名城の風格に感動した。『青翰堂書店』は、古い教科書から古銭、絵葉書と、旧制松本高校の名残を感じさせる店だ。」



この松本城とそれを模した古本屋さんへ向ける熱量の差が素晴らしい。ここで「普通は逆でしょ」と、突っ込むのは野暮すぎる。多分、そんな事は著者の方だって分かっていらっしゃる。それでも迷う事なく、古本屋を選ぶ者たちだけが、古本道への道を進む事が出来る。この本を読んでいると、自分はただの本好き程度の活字中毒者で、本当に良かったと思いつつ、道に踏むこんだ選ばれた者への、羨望と憧れを感じてしまいます。