だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記その②。古書「上々堂」。ワンタン麺専門店「満月」。

観劇も終わりテンションも上がっていた事もあり、クールダウンさせるために、三鷹まで歩くことに。数年前の日曜に三鷹に友人と二人で来た時に、なかなかお茶する場所を見つけられず、迷惑をかけたからなあ。繰り返さないためにも、これはというカフェをチェックしておきたい、というのもあったので。少し歩いて左に曲がると、三鷹駅南口につながる長い直線の道路があるので、そこをのんびりと北上していくと、上々堂さんという古本屋さんに。以前は、ちょくちょく来ていたのですが、駅からのアクセスもあまり良くないので、こういうついでのある時でないとなかなか行けないお店ではあります。「本」を取り巻く情勢が厳しい中できちんと生き残っているのを見ていると、久しぶりに戦友に会えたような気分になり、少し嬉しくなります。

久々なので、ちょっと緊張して中に入ってみると、主力の商品はネットとの併売になっており、古書店が店頭で本を販売する厳しさを、より一層リアルに感じます。一方で、100円から安く買えるコーナーも以前よりかなり充実している模様。一見派手さはないけど面白い本が手頃な値段で買える所は昔と変わっていなくて、ありがたいです。ここのとこ積ん読が多いのであまり、多くは買えませんでしたが、岩波文庫の「真景累ケ渕」と100円コーナーにあった光文社新書の「会社がイヤになった」を購入。別に会社がイヤになったから買った訳ではないのですけど(笑)、仕事についていろいろと見直してみようという気持ちがあったので、時間を見つけて、ちょっと読んでみようかと思っています。いつの事になるのやらですが。

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真景累ケ淵 (岩波文庫)

真景累ケ淵 (岩波文庫)



本を買った後、三鷹に向けて引き続き歩く。以前と違って新しく何件かカフェもできて、これなら誰かと芝居を観に来ても、途方に暮れずに済みそうでひと安心。そして、ホッとしたら昼御飯を食べていなくてお腹がかなり空いているのを思い出す。そうしていると、ちょっとそそられるラーメン屋さんが、一度は素通りしたのですが、どうしても気になってしまい50メートル位歩いたあとにUターンして戻り、気になったお店「満月」さんに。ワンタン麺専門店という響きが、ワンタン麺好きの自分にはとてもそそられますし、これだけ暑いと、ワンタン麺ののど越しの良さ、山形ラーメンのさっぱりとした醤油味、想像しただけでヨダレが止まらなくなってくる~!

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煮卵入りワンタン麺 890円+麺大盛り 150円


味の方は、まさに「期待通り」のひと言。暑くても麺もスープもスルスルと胃に入っていきます。土曜で中途半端な時間帯にお邪魔したからそれほど人が入っていませんでしたけど、多分、平日のランチとかですと、結構混雑するんだろうなあ。このお店、どうやら山形にあった本店を畳んでまで、東京侵出に勝負をかけているそう。味だけでなく雰囲気もなかなかいいお店なので、頑張って欲しいですね。


「満月」さんに行かなければ、荻窪まで足を延ばして晩ごはんにしようかと思ったのですが、心もお腹も結構満足してしまったので、バスで京王沿線に戻ることにします。バスの中で、明日の読書会で紹介したい本の候補の1冊である、沢木耕太郎さんの「深夜特急」の1巻をひたすら読む。今回、夏の100冊のフェアに合わせて増補新版が出たので、その機会にこの本を紹介したいという強い未練からまだいい逃れられない。本当は、別の本を紹介する方向で考えていたのですが。今は旅行とかなかなか出来ない状況ですけど、仮に出来る状況になっても、もうこの本のような紀行文って、もう出ないのではないかな、という気がします。僕たちの周りにはSNSを始めとして、あまりにも多くの情報に晒されてしまっていて、沢木さんのようなフラットな目線で景色を見たり、人に会ったりするの事は、もう難しいんだろうなあ、と思います。それでも、沢木さんのような人との出会い方に本当に憧れますし、沢木さんの本とよ出会いがなければ、僕は多分が今よりもずっと人嫌いで引きこもりなやつだったのは間違いありません。