だいたい読書日記

本の問屋(取次)に勤めています。仕事柄、本を読むのが好きなので、ここで独り言を書いております。趣味でインプロという台本のない即興劇をやっており、ステージ経験もそれなりにありますが、コロナの影響で今はお休み中。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、野球など、好きな事を好きなように書いています。

日記。宣言?。カリグラ≠カリギュラ

「もう少し健康にきちんと気を配る」

とりあえずこう書いてみる。別に今日、健康診断のう結果が来たからではなく、前々からずっと思っていた事です。書いておけば少しは気にするようになるでしょうし、動き始めるきっかけにはなるでしょう。


先日、「人間というのは本来怠け者だ」という趣旨の記事を、たまたま二つの媒体で目にする。書いていたのは、枡野俊明さんと猫組長さん。お坊さんと元ヤクザが同じような事を言っているのに、思わず笑ってしまう。おそらくこれこそが人間の本質なんでしょうか。そう思うと少しだけ楽になる。ただ、だからこそ怠け者で居続けないためには、何らかの仕掛けや創意工夫が必要だという事の裏返しでもあります。

そういう時に、いいタイミングで読んでいるのが、「パン屋ではおにぎりを売れ」という本。何の本なのかさっぱいわからず、ただただタイトルに一目ボレして買ったのですが、どうやら思考法の本っぽい。作者は出版社の編集の方でアイデアの出し方について、実際の体験に基づいて書かれている本のようです。まだ、つかみしか読んでいないのですが、期待して良さそうな内容です。


家に帰ってから、ローマ人の物語の「悪名高き皇帝たち②」を読み終える。皇帝カリグラのお話し。みんなに好かれたくていろいろやって、国の財政を破綻させた挙げ句、己を見失い最後は部下に殺されてしまう。多くの人間(特に男性)は、人より偉くなりたい、権力を持って人に指図したいと願いますが、それが叶ったからといって必ずしも幸せにはなれない、という典型的な例ではないかと思います。

カエサルアウグストゥスティベリウスと有能な皇帝が続きましたが、やったことの評価は別として、カリグラの方がどこか人間臭くて親近感を抱いてしまいます。もしかしたら、それは作者の塩野さんの力なのかもしれませんが。

カミュの戯曲「カリギュラ」は、この皇帝をモデルにしているのですが、ローマ人の物語を読んでいる終盤までその事をすっかり忘れていました。細かい部分までは忘れてしまいましたが、確かカリギュラは常人離れした暴君として描かれていたような気が。カミュの描く「カリギュラ」と塩野さんの描く「カリグラ」。この二人が同一人物にはどうしても見えなかったんですよね。カミュがこの皇帝のどの部分に興味を感じ題材にしたのか、興味がありますね。