だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。CHAiroiPLINE「三文オペラ」三鷹芸術文化センター星のホール。下連雀・パン「トーホーベーカリー」。高木亮個展。

昨日かなり仕事で無理をしたために、朝早い時間帯は全身がだるくて力が入りません。なので、午前中はひたすら体力の回復に勤めます。この日は2時より、三鷹芸術文化センターでCHAiroiPLINEの「三文オペラ」を観る予定。観ている途中に疲れて寝たりしないためにも、エネルギーをきちんと回復しておかないと。

と思っていたら、ややのんびりしすぎて家を出るのが遅れ、更には乗ったバスが途中まで渋滞で遅れ、かなり焦る事に。読んでる本が手につきません。


バスの方は途中から順調に走りだし、お陰で少しだけですが、余裕を持って劇場に。やれやれです。

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ブレヒトの戯曲は、以前に岩波文庫のものを読んだことがあります。その時に思ったのが「ぶっ飛んでいて面白いけど、上演するのは大変そうだな」というもの。『歌詞』がかなりの割合でありますから、当然、まずはそれに音楽をつけないといけません。音楽をつけた後は、舞台をミュージカルにするのか、音楽劇にするのか、それとも他の形にするのか、上演形式を決める必要があります。その後に、どんな世界観にするのか、その世界観を再現するための、舞台装置や衣装はどうするか?それに合わせたキャスティングは?多分、そうした事に一通りメドがたった後か平行作業でこなしながらで、はじめて普通の脚本劇のやるような事が始められる作品なので、おそらく手間は通常のストレート・プレーの脚本劇の2倍近くになるのでは。おまけに、少しでもどこかで手を抜くと、一瞬でダサくてチープになつてしまう。ホントに、想像するだけでめんどくて仕方がない(笑)

三文オペラ (岩波文庫)

三文オペラ (岩波文庫)

そんなめんどくさい戯曲に真っ向から取り組んだのが、今回のこのお芝居。根気強くかつ手を抜くことなく、よくぞここまでという位丁寧に作り上げられています。歌あり、ダンスあり、音楽あり、ミュージカルタッチのシーンあり、そしてストレートなお芝居もあり。そのシーンにあったスタイルが目まぐるしく次から次へと切り替わり、まるでおもちゃ箱の中をひっくり返してごちゃまぜにしたような感じがする舞台で、観ている最中は、ずっとワクワクしっぱなしでした。ダンスの振付けの細かい部分ひとつひとつにまで、きちんと血が通っていたのは、作り手が戯曲の意図を少しでもしっかりと伝えようという意識をもって演じているから。それが、座組み全体に徹底されているのが、本当に素晴らしかったです。

資金や舞台装置にさまざまな縛りがある小劇場でも、鍛練されたパフォーマーさんの身体と、みんなの知恵を振り絞って、きちんとそれだけの手間をかければ、これだけゴージャスで面白い作品ができるという事に、感動さえしてしまいました。


芝居で高ぶった気持ちをクールダウンさせるために、読んでる最中の「文豪お墓まいり記」にも取り上げられていた、禅林寺太宰治森鴎外のお墓があります)に行こうかとも考えましたが、空腹に負けて、ちょっと足を伸ばして、久しぶりにトーホーベーカリーさんに。

文豪お墓まいり記

文豪お墓まいり記

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トーホーベーカリーさん


人気のパン屋さんという事もあり、少し並ぶ事に。土曜はこうなるのは、想定の範囲内です。それでも、10分位したら中に入れましたので、このパン屋さんを知るきっかけになった、ちくわパンを筆頭に何個か購入して、井の頭公園で少し遅い昼食を済ませます。ちくわパンはちくわの中にポテトサラダが入っていて、それがパンと合っていて本当に美味しいんですよね。

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ちくわパンです。


パンを食べてお腹がふくれて、少し気分も落ち着いたので、丸井方面を目指して歩き公園を出たすぐの場所にある、ギャラリーkaiさんで行われている、高木亮さんの個展を見に行きます。先日、シアタートラムで行われたアート楽市の時に、個展の案内をいただいたので、面白そうだったので。

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何でも、民家の蔵をリノベーションしてギャラリーにしたそうで、建物自体がとても面白いです。

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全体的にとてもほっこりとして、見ていて暖かい気持ちになれる作品ばかりでした。偽本のカバーも基本切り絵で作られていたのには、びっくりです。切り絵でここまでいろいろなものが作れるのかという驚きがあり、いい意味で裏切られました。