だいたい読書日記

本の問屋(取次)に勤めています。仕事柄、本を読むのが好きなので、ここで独り言を書いております。趣味でインプロという台本のない即興劇をやっており、ステージ経験もそれなりにありますが、コロナの影響で今はお休み中。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、野球など、好きな事を好きなように書いています。

日記。ファナティック読書会「ときめき」。世田谷シルク「我、へだてて、景色」。

本当は午前中のうちに洗濯をしたかったのですが、怠け心と疲れで身体が動きません。「これは、神様が休めと言っているんだ」と都合良く解釈する事にして、午前中は休養する事に専念します。普段は優柔不断なのに、こういう時にはきちんと決めれて腹が括れる。我ながら困ったものです。いままで怠け心をどうにかしようという方向でどうにかしようと思っていたのですが、ここまでくるとどうやら無理っぽいようです。自分みたいなずぼらな怠け者でも出来る方法を追及した方がいいのではないだろうか?最近、そちらの方向での改善を模索しています。

こうして二度寝か三度寝かして起きたのが11時。やばい!寝すぎた~~!慌ててシャワーを浴びて、池袋へと向かいます。まず今日の最初の予定は、昼過ぎから池袋の天狼院さんのファナティック読書会。普段仕切ってくれる店員さんが、急遽、京都に異動になり、そこに慣れたら近々オープン予定の心斎橋店の立ち上げに関わるそう。羨ましい~~。

大変ではありますけど、一からお店をたちあげるのっていうのは本当に楽しいですからねえ。京都や大阪は、東京とは違った慣習があり、最初はいろいろと苦労はするかもしれませんが、頑張ってもらいたいものです。


そんな理由で関西の話をいろいろと話していた事もあり、いつも以上に盛り上がり、かつ時間が押してしまった、今回のファナティック読書会。テーマは「ときめき」です。今回は、積極的に発言される方が多かったので、みんなの邪魔にならないように、もう少し聞き役に回った方が良かったなと反省です。その辺は、トライ&エラーで学んでいくしかない。まあ、次回押し気味の時には、気をつけようと思います。

今回、自分が紹介したのは、虎屋文庫さんの「和菓子を愛した人たち」。歴史上の人物100人と和菓子との関りを綴ったエッセイ。もともとはホームページで連載されているものを加筆修正してまとめたものです。最初は「所詮はネットの記事だし」と思ってなめていました、すみません。きちんと資料に基づいて書かれていますし、思った以上に読みごたえのある内容です。本の中から、芥川龍之介とお汁粉屋の話しや、雪の研究で有名な寺田寅彦が弟子に金平糖の結晶の研究をさせていたエピソードなどの話をさせてもらいました。

和菓子を愛した人たち

和菓子を愛した人たち

  • 発売日: 2017/06/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


・(他の方の本で面白そうだったもの)


同じ職場にこの作家さんがいらっしゃるそう。本について語れる友達が少ない自分から見たら、本当に羨ましい。

香港風味: 懐かしの西多士(フレンチトースト)

香港風味: 懐かしの西多士(フレンチトースト)


本の内容も勿論ですが、西日暮里の「旅する本棚」の話がとても面白かったです。今度行ってみよ。

四十日と四十夜のメルヘン (新潮文庫)

四十日と四十夜のメルヘン (新潮文庫)

真田信之 父の知略に勝った決断力 (PHP新書)

真田信之 父の知略に勝った決断力 (PHP新書)

  • 作者:平山 優
  • 発売日: 2016/09/16
  • メディア: 新書

牧水の恋

牧水の恋

  • 作者:万智, 俵
  • 発売日: 2018/08/29
  • メディア: 単行本



読書会終了後、巣鴨に移動。かなり時間が押してしまったため、中途半端に時間が空いてしまったので、ここで昼食をしつつ一休みします。一息ついたあと、世田谷シルクさんのお芝居を観るために、指定された古民家に。今回の公演の観客は一人なので責任重大。遅れないようにせねば。巣鴨駅から途中までは大塚方面に線路沿いに進み、途中から線路を離れて住宅街を奥へと進んでいく。十字路がきちんと十字になっていなかったり、空き地なのに表札と塀と監視カメラがあったり、やたら個性的な建物が多かったりする。何なのだろう、この空間や時間が少し歪んでいるような感覚は。そして、10分位歩いていると、目的地に到着です。いい雰囲気で、始まる前からワクワクします。

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会場の古民家。

玄関の前に行くと、スタッフは誰もおらず、ラジカセからこの公演に対する説明と、会場内での移動の仕方が書かれた民家の間取り図が置いてあります。
それに基づいて準備をし、呼び鈴を鳴らしたら公演がスタートです。

入ったあとも糸電話があったり、影絵でのやり取りがあったりと、途中までは一切人が登場しません。人がいるのに、人と会えない。そのことに不安を感じながらも、非日常の空間や、そこで演じられるお芝居(?)にワクワクしてしまいます。何だか少し宙を浮いているような、足もとの覚束なさと浮遊感を感じます。

それは後半、女優さんが一人で現れて演技をしている時も変わらずに続きます。観客と演者が一対一。僕たち観客にとっては究極の演劇体験でただただ嬉しいとしかいいようがありませんが、演じている方はいろいろな所に神経を遣わないといけないから、大変だろうなあ。上手くいえないのですが、たまに演者さんと空気や波長みたいなものが、ピタリとあう事がある。その瞬間がすごく心地いいですし、普通の舞台では絶対に出来ない体験だと思います。そういう体験もあったのとありますが、見終わった後に、観客と演者との関係についていろいろと考えさせられました。