せっかくミッドタウンに来たので、食事のあとにサントリー美術館に行ってみたのですが、本日は展示替え中でお休み。せっかくここまで来たのに、かなり残念。まだ少し時間に余裕がありますし、ただメシを食うためだけにミッドタウンまで来たのはあまりにも勿体ないです。かといって六本木方面に移動するまでの余裕はない。館内の案内を見ていると、どうやら敷地内の21_21 DESIGN SIGHTさんで「トランスレーションズ」展なるものがやっているらしいという事を発見する。今回の企画のディレクターが以前から気になっていた、ドミニク・チェンさんだというのも、何かそそられたので思いきって見に行ってみることにします。
マイクに向かってしゃべった言葉が多言語機械翻訳に置き換えられるプロセスが可視化されるインスタレーション。一つの意味の会話を、一人の人物が目まぐるしく言語を換えて語る映像。聴覚を振動を利用して触覚に転換する装置。サメを誘惑する香水……などなど。今まで自分がイメージしていた「翻訳」という言葉の壁が壊され、イメージがどんどんと拡張されていく感覚がとても刺激的です。運良く観る事が出来て、大変に良かったです。時間があったら、また行ってもいいかもしれません。
思ったよりもトランスレーションズ展をじっくりと見てしまったので、ギリギリになってしまいましたが、14時からは北区の区民寄席。若手もベテランも色物さんもここまで好きな方達が揃うと、自分にとってはまさに至福の時間。特に花緑師匠と三三師匠のお二人は、自分が落語を好きになったきっかけでもあり、震災直後に赤羽公会堂の二人会で、もの凄く元気や勇気を貰った方達です。なので、他の噺家さん以上に思い入れがあります。特に、今回は花緑師匠には爆笑させてもらいました。確かに、今回師匠が強調して演じたように、「天狗裁き」というのは「天丼」の面白さを楽しむ噺なんですよね。繰り返しながら段々と反応や相手がエスカレートしていく所も、山の手事情社さんのワークで教わった「天丼の鉄則」にも見事に則っています。
※「天丼の鉄則」→これ、経験上結構使えます。
・必ず三回かぶせること。
・初回よりも2回目、2回目よりも3回目の方を、大きく演じる。
(演目)
・三遊亭あら馬 「他行」(開口一番)
・三遊亭わん丈 「お見立て」
・柳家三三 「粗忽の釘」
仲入り
・柳亭小痴楽 「あくび指南」
・東京ボーイズ 歌謡漫談
・柳家花緑 「天狗裁き」