だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記①。せんがわ演劇コンクール 抗原劇場「雨降らす巫女の定置網漁」@せんがわ劇場。

疲れぎみだったので午前中にしっかり休養を取って午後から出掛ける。緊急事態宣言の影響で平日は店が早く閉まったり、舞台や催物のスタートが早くなっていて、どうしても仕事と家事以外は土日に集中してしまいます。仕事のシフトも今月までは長めに組んでいるので、その辺の疲れもありますし、ゴールデンウィークに思ったほど体力もメンタルも回復しなかったのを、ズルズルと引きずっています。


昼過ぎからは、せんがわ劇場演劇コンクールでチケットの取れた、抗原劇場(アレルゲンシアター)さんの、「雨降らす巫女の定置網漁」を観劇。贅沢をいえば全作品観たかったのですが、定員の50%しか入れれない規定もあって、観れないお客さんがかなりいたそうです。リアルタイムで観れるだけでも良しとしましょう。

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海岸らしき場所にいる3人の人物と一匹のカメの、長めのモノローグで進んでいく作品。会話をしないでモノローグだけで舞台を成立させるというアイデアはとてもユニークですし、一つ一つの語り口も所々ハッとさせられる部分があります。そういう事もあり、冒頭から10~15分間位まではかなり面白かったです。

ただ、モノローグだけで舞台を成立させるのであれば、構成や言葉以外の動きなどに相当に気を配らないといけないのですが、そこまでの繊細さあまり感じられなかったのが残念です。不条理劇といってしまえばそこまでですが、ここに出てくる人たちの関係性や場所との関りが、今一つハッキリとしません。なので、後半になるとモノローグの繰り返しで単調になり、作品に入り込めず、観ていてかなりしんどい気分になってしまいました。40分という時間の制約もあるので、伝えたいことを過不足なく伝えるのがかなり難しかったという事情はあるかとは思いますが……。

今回の作品だけに限ってになりますが、狙っている所はものすごく面白いと思います。ただ、残念ですが、それを具現化する力が脚本、演技ともにやや不足していたような気がします。役者さんもすごく頑張ってはいます。普通の会話劇でしたら全く問題ないと思います。ただ、長いモノローグだけで成立しているお芝居。ちょっとでも役に入りきれていないと、どうしても綻びが目立ってしまいます。

それでも当たり障りのない作品を作らないで、あえて難しい事にチャレンジしようとしている姿勢は好感が持てます。技術は鍛えれば磨かれるもの。鍛えようのないセンスの部分はきちんと備わっていると思います。あとは、劇団としての経験を積んで、見せたいものを我々に伝わるように見せていただければ、と思いますね。



長くなりそうなので、二つに分けます。