紀伊国屋から、伊勢丹の前を通り、末広亭を抜けて10分弱の時間。とにかく暑いので、その時間がとても長く感じられます。オリンピック開催中にそんな事お構いなしで落語を聴きに行く自分も結構クレイジーですが、こんな炎天下でオリンピックをして大丈夫だと言った人達は、もっとクレイジーだと思います。ジョコビッチ選手、あなたの言っている事は正しい!
通り道の花屋さんで朝顔を発見。少しだけ、本当に少しだけ涼しくなった気がして、心が和みます。1700円という値札が、いささか生々しくもありますが………。
そうやっているうちに何とか道楽亭さんに到着。14時から遊雀師匠の独演会を聴く…………、はずだったのですが動画配信のスタッフの方がまさかの寝坊で、15分遅れのスタートになってしまいます。今日は小痴楽師匠との二人会ではないので、少なくても遅刻で押すリスクはないと踏んでいたのですが………(笑)全くの、予想外の伏兵です。
そんな遅れてきたスタッフをいじり倒す所からスタートした独演会は、たっぷり3席。どの噺もたくさん笑わせてもらいました。聴いている時にはただただ面白いかった「しびん」。あとであらすじを読み返してみると、登場人物の感情の変化がわかりやすくかつ巧みに描かれていますし、テーマもしっかりしていますし、ただの滑稽噺には留まらないものがあります。師匠のおっしやる通り、とても良くできた噺です。
くっしゃみ講釈は、このコロナ下で演じるにはいろいろな意味で危険な噺。その噺に出てくる講釈師を神田伯山師匠にする事で、危険度を更にアップさせる事に見事に成功しています。伯山師匠には申し訳ないのですが、預かり知らぬところで恨みを買ってそうな所が、いかにもありそうで、普通のくしゃみ講釈以上に妙なリアルさがあり笑ってしまいました。時おり顔を出す、師匠のクレイジーな一面が全開で、大変に自分好みの一席でした。
(演目)
・しびん
・大工調べ(前半)
~仲入り~
・くっしゃみ講釈
独演会が終わった後は、新宿御苑前から丸ノ内線で銀座まで移動し、ソニーパーク展に。待っている間、辺りを散策するといろいろな所に詩らしきものが。東京スカパラダイスオーケストラの楽曲の中でも特に印象的なフレーズの数々が会場内に隠されているそうです。好きなバンドではあるのですが、腰を据えてきちんと聴いたことがあまりないので、これを機会に聴いてみようかなという気分になります。
時間になると、二つに分かれた暗い部屋に通される事に。最初の部屋は待合室のようになっていて、各メンバーのメッセージと寄せ書きのサインが。その奥が更に暗くなっていてプラネタリウムのようになっています。ただ、プラネタリウムと違うのは見えるのが星ではなく言葉の数々であること。バンドの「プリズム」の曲に乗って、谷中敦さんの書き下ろした言葉の数々が宇宙を舞う、不思議だけど、何かしっくりきてしまう他では体験できない時間と空間を、味わうことができます。10数分という短い時間ではありますが、今回もとても面白い体験ができました。ここまできたら最後の⑥まで、全部体験したいです。
見終わった後は、東京駅の丸ノ内口にある「Jamba」さんで、スムージーを飲みながら、体力とスマホの電池を充電しつつ、スケジュールを整理し、そのあと先週のリアル宝探しの続きを。ネタばらしになるので、あまり詳しくは書けませんが、3つほど謎が解けて先に進んだのですが、家に帰ったのが23時前。予防接種を射った当日で、緊急事態宣言発令中なのに、我ながら何をしているのでしょうか?スケールこそ小さいですけど、自分も本当にクレイジーな奴だなと、改めて思います。
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オレンジドリームマシーン( スムージー) middle 610円。