だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。新作落語お正月寄席@プーク人形劇場。

出雲駅伝全日本大学駅伝の時にも感じましたが、今シーズンの駅伝は例年以上に面白い。箱根駅伝もその例外に漏れず、青山学院と駒沢が頭一つ抜けているとはいえ、どの大学も高いレベルで戦力が均衡しています。目まぐるしく順位が入れ替り、テレビで見ていても新年そうそうとても熱い気持ちになれます。

ただ、見ていて一つだけ気になるのは、応援自粛という割には沿道に人が多いこと。おそらく主催者もこんな要請を出したくはないのでしょう。ただもし出さなかったら、「去年は我慢したから」という理由で、沿道にコロナ以前以上の人が殺到していた可能性が大。だったので致し方なかったのだろうなと思います。大規模イベントでろくな入場制限をかけないと、どれだけ無茶苦茶な状態になるのか。去年の冬のゲームマーケット初日で身をもって知っているだけに、尚更そのように思います。ただ、きちんと規制に付き合った人たちだけが、バカを見たりイヤな思いをする現状にならないような配慮を、主催者や自治体はして欲しいなとは思います。規制をかける側は、安易に他人の善意をあてにするのを、いい加減やめてもらいたいです。


箱根駅伝の往路の放送を見終わった後、買い物以外で今年始めて出掛ける事に。新春のプークの新作落語の回を観に行く事に。去年は中止になったので、2年ぶりの開催です。少し早目に着いたので、本を読みながら並んでいたのですが、きちんと列は作れないわ、ひたすら大声でくっちゃべってるわ、マスク外してモノは食べてるわ、それに対して主催は知らんぷりだわ……。箱根駅伝の沿道の応援程度は可愛く感じるレベルの、マナーの悪すぎるお客と、いい加減過ぎる主催者には本当に辟易とさせられます。そして困ったことにそんなマナーを守れないお客の中で、落後会常連の年配者が占める割合がとても高い!落後会だけでなく、団塊の世代のジジイは本当に人の話を聞かない人が多いからなあ💨


そんなふうな経緯で、並んでいる時に、とてつもなくローテンションになりましたが、落後会そのものは、それを取り戻してお釣りのくる位の、噺家さん達の熱の籠った高座の数々。おかげでかなり楽しめました。新春の寄席の興行では、一人当たりの持ち時間が10分以下がほとんどだそう。なので長い時間しゃべれるここで、ストレス解消しようとしている噺家さんがとても多いようにも見受けられました。あくまでも自分の勝手なモノの見方ですが……。

去年末に、新作落語の巨星ともいえる円丈師匠がお亡くなりになった事もあり、「円丈師匠 見ていてください」というサブタイトル。半分洒落もあるのでしょうが、噺家の皆さん本当に迷惑そうでした(笑)出演者のまくらを聴いていると、人として愛されていたのかはちょっと疑問を感じますが、芸人としてすごく尊敬されていた事はよく伝わってきます。もっとも、しんみりと亡くなった人を偲ぶよりも、弄り飛ばして笑うのが、芸人さんの供養としては正しい姿なのかもしれませんが。


そんなサブタイトルを意識してか、後半の丈二師匠と彦いち師匠の噺は、両方とも円丈師匠作の新作落語。特に函館に流れ着いた自称永遠の19才の水商売の女と、自称22才のギターを持った渡り鳥っぽい男との恋模様を描いた「ビゲン港町」は本当に良くできた噺です。円丈師匠の残したものの大きさを感じることのできた二席でした。

その他では前半の若手の皆さん、特に和泉師匠はとても面白かったのですが、それ以上に凄かったのが圓歌師匠。落語としてきちんと成立し爆笑しつつも、思春期の男子の恥ずかしいまでのどうしようもなさとか、青春時代のほろ苦さとかがきちんと描かれているのは、本当に見事のひと言。今の師匠の爆笑落語のルーツが垣間見えるようでした。

(演目)
・瀧川はち水鯉 「目を閉じておいでよ」
(前座)
・林家やま彦 「半日小屋」
・三遊亭ふう丈 「タイムパッカー」
・弁財亭和泉 「鶴の恩返しNEO」
三遊亭圓歌 「コトブキの春」

~仲入り~

三遊亭丈二ビゲン港町」
林家彦いち 「稲穂のジュウタン」

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