午前中に家の事を済ませて、昼過ぎから出掛ける。本日は埼玉の富士見市のホールで橋爪功さんの朗読会。毎年、この時期に定期的に行われていて、自分は去年からお邪魔させてもらっています。近くにららぽーとが出来てくれたお陰で、以前とは比較にならない位バスの本数が増え、予定が立てやすくなったのがとてもありがたいです。
予定通りに早めに到着して、去年同様フードコートで昼食を取る事に。去年は梅園だったのですが、今年は屋台で川越焼きそばを食べることに
。去年も薄々感じていたのですが、フードコート全体が追われていて、地に足があまりついていないような印象を受けます。それが仕事に出てしまっているのでしょうか？少し焼き過ぎのように感じてしまったのが、残念でした。おそらく平日と土日で人の流れがガラリと変わるので、オペレーションが難しい部分もあるのでしょうね。
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川越太麺焼きそばセット 1078円。
食べ終わったら、本日のメインイベントの朗読会へ。コロナの状況と橋爪さんのお年を考えたら最悪中止かも、とも思っていたのですが、感染防止策を強化した上で予定通りに開催していただけるとの事。主催者や橋爪さんに感謝です。
演目の方は、まず前半は眉村卓さんの「仕事あります」。酔っ払いの男のもとに、思念が生み出したという召し使いが現れる。召し使いは、酔っ払いにつきまとい、それに耐えきれなくなった酔っ払いは召し使いを排除しようとする、といった話し。
電柱の下に現れた、一人の酔っ払い。最初の語りのひと言で場を橋爪さんと作品の世界に釘付けにしてしまいます。不安定に揺れ動く酔っ払いの心。不気味にかつ少しユーモラス、けど心のうちが全く読めない召し使い。この二人のコントラストのあるキャラクターのやり取りを聞いていると、ゾクゾクとしてきます。
20分の休憩を挟んで、後半は芥川龍之介の「鼠小僧次郎吉」。芥川の作品の中でもかなりマニアックな作品ではないかと思います。物語の結末は途中で何となく見えてくるのですが、それを差し引いても面白い作品なのは、生き生きとした登場人物たちの描写が素晴らしいからだと思います。その面白さを橋爪さんがとても巧く引き出してくれています。まるで、舞台上に複数の人物がいるかのように感じられるのが不思議です。
地の文の語りのテンポの巧みさやキャラクター作り等の技術的な部分も勿論ですが、二時間近くやっているのに集中力やスタミナが全く落ちない事に驚きを感じます。個人的には、行くたびに本との接し方について、いろいろと刺激を受けますし、あと10年位開催してもらいたいなあと思います。
帰りはバス乗り場も混んでいますし、とてもいい心もちでもあったので、20分ちょっと歩いて鶴瀬駅まで向かう。ただ、駅に到着してこれから電車に乗ろうと思った所で、つい今しがた柳瀬川駅で人身事故が発生したというアナウンスがあり、東上線全線が完全に止まってしまいます。
(￣□￣;)!!
ツイッターを見てみると、どうやら飛び込みらしく、救助やら現場検証やらでかなり時間の掛かりそう。朝霞台や川越、いやせめて志木まで出れればやりようがありますが、志木行きはららぽーとから出てそうな気はしますが、本数も少ないので混んでそう。見事なまでの立往生です。お手上げって、こういう状況の事をいうんですね（笑）
仕方がないので、駅前の餃子の満州で時間を潰す事に。ただここでも、コロナの蔓延防止策と日曜日という事でアルコールの提供が終わってしまっているとの事。一品料理でチビチビと時間を潰す手も使えない（泣）この季節に外で待っているのは辛すぎるし、仕方がないので、バスでららぽーとまで戻ってふじみ野まで行く事に。
ひょっとしたらと思っていた通り、ホームに電車が停まっていたので、太宰治の「走れメロス」を読みながら待つことに。王様相手に勝手にキレるし、了解もなく友達を人質にするし、自分の都合で結婚式を強行するし。一見すると美談のように見えて、メロスって本当にマイペースで迷惑なヤツだなあと、大人になってから読み返すと、しみじみとそう思う。
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満州のダブル餃子定食 650円
17時半すぎに全線不通になり、漸く復旧したのが19時10分。午前中に家事をやっておいてホントに良かったです。まあ、それでも上りだったのでまだマシな方なのかもしれません。下りで立ち往生してしまった人達は、ただただ気の毒としかいいようがないです。
帰り、和光市駅で地下鉄に乗り換え、半ばヤケクソ気味に要町のブックオフに寄って、朗読会のテキストとは違いますが、眉村卓と芥川龍之介の文庫などを購入。池袋に近い立地という事もあるのか、若い人向けの書籍が充実しているように感じました。
仕方ないとはいえ、列車遅延の影響で、かなりぐったりな一日でした。明日、仕事だと思うと気が重いっす（ため息）
