本日は、昼前から三鷹で映画を見る予定。会場の芸術文化センターは、建物もラインアップもとても良い劇場なのですが、アクセスの悪さだけが本当に残念な場所です。JRを使っても、どこからバスを利用しても、余裕を以て一時間半は見ておかないと、開演時間に間に合わなくなってしまいます。悩みに悩んで、仙川駅から三鷹行きのバスを選択。比較的スムーズにバスが来てくれたので、開始20分前に着けたので花緑師匠の独演会のチケットを購入してから、劇場に入ります。普段は芝居を観に来ることばかりなので、通常の椅子席を見たことがなかったので、ちょっと新鮮です。
映画は、妻に先立たれて実家の岩手県で独り身になってしまった父親と、故郷から離れて東京で暮らす息子たちのそれぞれの生活、そして父親の上京する姿を描いた作品。若き日の永瀬正敏さんや和久井映見さんなど、若手、特に永瀬さんがとても魅力的です。ただ安心して彼等の演技を観ていられるのも、父親役の三國連太郎さんや会社の同僚役の田中邦衛さんなどが、しっかりと土台を支えているから。特に、三國さんは家族の中だけでなく作品の中でも文字通り大黒柱の役割を果たしています。
そして、この映画が本当に凄いなと思うのは、人々が生きている場所や風土がとても良く撮れている事。その事によって人が生きている場所によって大きく影響を受ける、という事を強く感じてしまいます。山田洋次監督の代名詞ともいえる「寅さん」も、個性的な人物に目が行きがちですが、柴又の風景をとても巧くに切り取っていることも、映画の大きな魅力になっている事は、言うまでもありません。
大変に面白い映画だったのですが、個人的に少しだけ失敗してしまったなあと思ったのが、前の晩に吉田豪さんの「聞き出す力」をちらっと読んでしまった事。ちょうど読んだとこに、三國さんの下半身エピソードが書いてあって、どうしても映画を観てる最中に気になって、チラチラとそちらを見てしまう。それには本当に困りました(笑)
終ったあと、三鷹駅に出ようとバスを待っていたら、土曜という事でなかなか来ず、おまけに待っているうちに、これでもかというくらいお年寄りが並んでくる。混むわ、座れんわ、どうしても時間が掛かるわ、素直に歩いておげば良かったなあ、と軽く後悔する。見込みよりも大幅に遅くなったので、食事は後回しにして、まずは八王子に着く事を優先します。
着いたあとの続きは②に書きます。