食事のあとは 4階の図書館で、30分位調べものと書きものをして、9階のギャラリーに。プラモデルの展示を少し見ることに。
たかがプラモデルと甘く見ていましたが、極めると、確かにこれはアートです。ソ連の戦闘車輌とか、マニアック過ぎて、思わず笑ってしまいました。
9階に寄って、また最上階に戻る。今度は大会議室で、宮崎さんのギャラリートーク。ゲストは金子修介監督。お二人とも三鷹高校の同級生だそう。
作品について語るというよりも、同級生のお二人が昔ばなしをしているうちに、時間が過ぎていった感があります。
ギャラリートークとしてはどうなのだろうかと、疑問に感じなかった、といえば嘘になります。ただ、お二人、特に金子監督の話が抜群に面白い。
大学時代、押井守監督の後輩だった話し。日活ロマンポルノの助監督時代にいろいろとやらかした事。ウルトラマン、ゴジラ、ガメラの複雑すぎる権利問題、等々。
面白エピソードが、まあ次から次へと出てきます。ガメラより、カントク自身を映画化した方が面白いんじゃないか、って思ったくらいです。
面白いだけでなく、頭もキレるし、義理堅いし。確かにこういう同級生がいたら、独りでは場が持たないと感じたら、自分でも呼んでしまうだろうと思います。
ギャラリートークが終わったのが夕方前。このまま家に帰るのもなあ、けど雨降ってるしなあと思い、とりあえず、相模原線で橋本方面にむかう。
そこで読んでいた本が良くなかったんですよねえ。飯嶋和一さんの「黄金旅風」。途中から手が止まらなくなってしまいます。
そして橋本に到着したあとも、本読みたさに、JRの休日パスを買ってしまい、そのまま相模線に乗ってしまいます。もう完全についでになっていますが、スタンプラリーの続きを行うために、茅ヶ崎を目指します。
茅ヶ崎でスタンプを押すと、小田原→大船→逗子→桜木町と順調にルートを回り、横浜に。ここでやめとけば良かったんですよねえ。
ただ、本に夢中になっていたのと、買ったパスの元を取らねばという気持ちが働いたせいで、完全に周りが見えなくなってしまった自分。
そこに、絶妙なタイミングで、君津行きの列車が。
「一本で木更津に行けてラッキー!」
そう思った私は、その列車に乗ってしまいます。
それでも、東京駅までは順調に行っていたのですが、そこからやたらと発車までの待ち時間が長くなり、千葉駅に着いた時には21時過ぎ。
完全に甘く考えていたのですが、千葉を過ぎてから駅間がやたらと長い!雨が雪に変り、電車に遅延が発生したり、運休になるかもしれない、というアナウンス。
「ひょっとしたら、こりゃあやっちまったかなあ」
漸くその事に気づきます。木更津でスタンプを押すのは問題ないでしょう。けど家には戻れないかもしれん……。
焦った所で、電車は早くなってくれませんし、もう後戻りすることもできません。まさか、千葉~木更津間が、東京~千葉間よりも時間が掛かるとは思わなんざ。完全なリサーチ不足です。
で木更津に着いたのが、22時。漸くスタンプをゲット。駅前のニューデイズも終わってしまい、お店はどこも開いていません。千葉に戻る次の電車は15分。本当にギリギリだ!
横風が強く、ホームにいると容赦なく雪が襲ってきて、寒くて仕方がありません。自販機のコーンスープで暖を取りますが、完全に焼石に水。
けど、万一ここを乗り損ねると、100パーセント完全に家には帰れません。寒くて仕方ないのに、恐くてホームから離れられない小心者の私。
飯嶋さんの本は250ページ近くまで進みましたが、流石にもう読む気力はありません。
ちょうど久留里線が運休になり、タクシーでの振替え輸送になるというアナウンスがあり、大丈夫だろうと思いつつも、遅延の恐怖にも怯え、電車が来るまで気が気ではありません。
そうやって待っていると、ほぼ定刻通りに電車が到着。ありがとー。でもまだ、油断はできません。
千葉着がほぼ23時。千葉から、東京行きの快速があれば……、23時10分発。やれやれ、何とかなりそうです。
いやあ~、自分で蒔いた種とはいえ、本当に焦りましたわ。