だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。ほくとぴあ亭1000円落語 3月の回。

本当は、朝の9時からシネスタ調布で「魔女の宅急便」のスクリーン上映を観る予定。しかし、まだ咳が止まらないので、諦める事に。

別に熱が出た訳でも、コロナの陽性反応が出た訳でもありません。ただの風邪。それでも、咳をしている人に対して世間の目は恐ろしいまでに冷たい。

まるで、汚ならしいものを見るような目で見られますし、人によっては露骨に避けられてさえしまいます。

昨日も2本映画を観れましたし、まあ、気持ちが全く理解できん訳ではないので、仕方ないのかなあとは思います。


その代わり、昼前から王子に出掛けて、若手の落語会に。このほくとぴあ亭。破格の安さで、噺家さんのチョイスもかなりいい、素晴らしい落語会です。

ただ、一つだけ問題があり、人の話を聞かないじいさん、ばあさんが多く、とにかく客の質がよろしくない。

年寄りなので怒る訳にもいかず、普段は、本当にイラっとさせられます。しかし、今回ばかりは彼らのマイペースさに、感謝しなければいけません。

じいさん、ばあさんのデカイ喋り声に、咳の音が見事なまでに埋もれます。基本、人の話を聞いていないので、一切気を使わなくてもいいですし(笑)

「気を隠したければ森に隠せ」

「咳を隠したければ、じじばばの話し声の中に隠せ」


肝心の落語会の方は、人気のある定番ネタが多く、全体的に安心して聴ける印象。

時そば明烏は冬によく聴く季節もののネタ。そろそろ服だけでなく噺も春ものに衣替えでしょうか。

トリの柳若さんは、春からの真打昇進披露興業を控えている身。若手の中に入るとさすがの安定感です。主役のチェリーボーイ時次郎よりも、町内札付きのワル、源兵衛と多助の方がしっくりとくるのは、地でしょうか?


花ごめさん、遊京さんは、キャラクターに自分独自の視点を持込み、なかなか面白いアプローチで攻めていたなという印象。

特に遊京さんの「時そば」。自分も常々、まずいそば屋のキャラクターに違和感を抱いていたんですよね

落語の世界だとはいえ、ヘタな割には偉そうすぎますし、どう考えてもビジネスとして成立しないですし、ここまでマズいとお客に文句をいわれていない訳がありませんし。

遊京さんは、その問題をまずいそば屋のキャラクターを、気は悪くない、けど小心者で不器用な人物にする事で解決しようとしています。

もっと磨きをかけて、遊京さんにしか演じる事のできない「時そば」を作り上げていって欲しいです。


(演目)
・柳亭楽ぼう 「雑俳」(開口一番)
・春雨や晴太 「粗忽の釘
柳家花ごめ 「片棒」

~仲入り~

・入船亭遊京 「時そば
春風亭柳若明烏

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