今日は朝から三鷹で読書会です。前回早く着きすぎてしまったので、少し遅めに家を出たら、結局現地に着いたのがギリギリになってしまいました。今に始まった事ではないのですが、都下の南北の移動は本当に難しいです。
ここの読書会では、今年1年掛けて太宰治の主要な作品を読んでいます。「走れメロス」と「駆け込み訴え」を読んだ時にお邪魔したのですが、なかなか面白かったので、今回もお邪魔してみる事に。今回は「新ハムレット」を読んだ感想をシェアしていきます。
元ネタがあの「ハムレット」という事もあり、演劇好きの血が騒いでしまいます。ただ今月は、いろんな所の読書会の課題図書を何冊か同時進行で読んでいた状態。
語りたいことが多い割に、準備不足になってしまい、やや上滑り気味になってしまいました。他の参加者のみなさんには、すみませんと謝りたくて仕方のない気分です。まあ、この失敗を教訓に、次回以降は気を付けよ。
登場人物を絞り込むことで、国家の悲劇をホームコメディのように変えてしまった所に太宰の真骨頂があるように感じます。読んでいると、太宰の頭の柔らかさには驚かされます。
父親の亡霊の存在と母親の不義理がこの作品の胆で、それなしでは「ハムレット」という作品は成立しない、と思っていました。「新ハムレット」はそんな自分の思い込みを軽々と打ち壊してくれます。(だからホームコメディになっているのですが)
もし「論理オバケ」の三島由紀夫が「ハムレット」にインスパイアされて作品を作ったらどうなるだろうか。そんな妄想も膨らんできます。
せっかくなので、終わった後は駅前にある、太宰治展示室へ。太宰治の作品を読んだ後にはぴったりの場所です。
ちょうど新宿歴史博物館、田端文士村記念館の3館で協働企画をやっており、スタンプラリーの他に先着で栞が貰えるそう。こりゃあ、全館回るしかないです。