だいたい読書日記

本の問屋(取次)に勤めています。仕事柄、本を読むのが好きなので、ここで独り言を書いております。趣味でインプロという台本のない即興劇をやっており、ステージ経験もそれなりにありますが、コロナの影響で今はお休み中。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、野球など、好きな事を好きなように書いています。

日記。国立演芸場11月上席(落語協会真打昇進襲名披露興行)。ワテラスに平田オリザさんの話を聞きに行く。

ガスの定期点検。なかなか都合がつかなくて、ついつい後回しにしていたら、ついでがあったようで、今朝向こうから先に顔を出されてしまいました。

 

お陰で、急いで出ないと寄席の時間に間に合わない事に気づき、事情を話して慌てて出掛ける事に。いろいろな意味で本当に申し訳ありません。なるべく早く来てもらえるように調整します。

 

m(。≧Д≦。)m

 

ギリギリで前座の時間に間に合うはずだったのですが、電車が遅れてしまい10分ほど遅れてしまう。早めに準備していなかった自分のミスだけに、誰にも文句がいえません。

まあ、好きなタイミングでブラリと足を運び、その人の好きなように楽しむのが、本来の寄席の姿。今日のお目当ては、真打に昇進した市弥さん改め、小燕枝師匠ですし。

ここの所、パワハラ問題で揺れに揺れている落語協会。会長の市馬師匠もいるので、どうしてもその陰がちらついてしまいます。けど昇進する三人にとっては苦労が報われた目出度い席。今日の所はただただ楽しみたい所です。

手拭いはすでに品切れだったので、ご祝儀がわりに扇子を購入。特に一蔵さんには、コロナの中でもいろいろと笑わせてもらいました。

 

今日は、柳家一門で固められていた事もあり、本寸法の古典落語の日。とはいっても、全体的に分かりやすくて明るい演目が多く、昇進披露興行らしい会です。

市若さんや、勢柳師匠は演目だけでなく、芸風も明るく、寄席の雰囲気作りにはピッタリです。そこに小満ん師匠が入ると、明るさの中にもしっかりと場がしまります。この辺はさすがです。

馬風師匠は足の具合が悪くて、椅子に座っての高座。先代小さん師匠や志ん朝師匠、談志師匠の時代を知る貴重な存在。最近、お亡くなりになられた師匠が多いので、その方々の分まで、できるだけ元気に現役を続けてもらいたいものです。

市馬師匠は師匠としての披露目と会長としての問題が重なり、かなりお疲れかとは思いますが、それを感じさせない軽妙な高座。時間が押し気味だったので、短めではありますが、楽しかったです。

 

そして、トリの小燕枝師匠。 8月の新宿の落語会で「甲府い」を聴いた時にも感じましたが、「いい人」を演じさせると本当にはまります。

人が良くて無一文の宿客ばかりをついつい泊めてしまう。そんな主人の役もすごくしっくりときます。甚五郎もただお金がないからだけではなく、そういう主人の人柄が気に入ったから竹の水仙を彫ったのだろう。そんな風に感じることのできた一席でした。

小満ん師匠や馬風師匠などの口上を聴いていると、気遣いができて、いろんな人に愛されている人なんだろうなということが伝わってきます。年令の演じ分けの甘さなど少し気になった部分もありますが、その辺は年を取れば解決する事。先々が楽しみな噺家さんです。

(演目)

・入船亭扇ぱい  「子ほめ」(開口一番)

柳家市若          「まんじゅう怖い」

・玉屋柳勢          「お血脈

ホンキートンク     漫才

柳家小満ん       「宮戸川

鈴々舎馬風       「楽屋外伝」

     ~仲入り~

・口上(柳勢、小満ん、小燕枝、市馬、馬風

柳亭市馬         「薮医者」

・鏡味仙志郎・仙成     曲芸

・柳亭小燕枝    「竹の水仙~かっぽれ~」

 

きっちり16時前に終わってくれたので、永田町から小川町までゆっくりと移動、と思ったのですが、東京競馬とサッカーの開催の煽りで、電車がかなり遅れてしまう事に。神保町までは実にスムーズだったのですが、やっと来た、と思ったら小川町には停車しない急行だったり。

あと一駅なのですが、それが来ない事に強いもどかしさを感じます。う~ん、これだったら神保町から歩いた方が早かったですねえ~。やっと着いた時には結構ギリギリです。

 

それでもまだ昼を食べていないので、ゆで太郎で軽く済ます事に。ただ選んだメニューのチョイスが大失敗!猫舌の人間が急いでいる時に、熱々のあんかけものを頼んでだらこうなる、という見本のような状況に。美味しいんですけどね~(泣)

肉野菜あんかけ中華 650円+大盛 100円。

 

食べ終わったら、急いでワテラスへ。夜は平田オリザさんの話を聞きます。学生さんが「ともに生きるための演劇」を読んで、疑問に感じた点を平田さんに尋ねていき、それに答えるという形で進んでいきます。

話を聞いていたら、以前、舞台美術家の杉山至さんが平田さんのことを「全てをことばで説明してしまう(いい意味の)怪物」と言っていたのを思い出しました。

ほぼ全てを論理的に言語化してしまうので、学生さんにとってはこれ以上に頼もしい、けど大変な対談相手はなかなかいないと思います。そんな方を相手に一時間以上きちんと対談を成立させたのは本当に凄いなあと感心します。

内容的には、自らの主宰する青年団豊岡市への移転の話や、公教育への演劇を普及させる話しなど。現状に反対するのはいいけど、具体的なプランが伴わないと行政は動かないという話しは、お役所だけでなく企業にも通じる事。批判する事ではなく、実現する事にプライオリティがある時には特に気をつけなけいけないなあ、と思いました。ちょっと耳が痛かったです(笑)

コロナ下で不要不急と言われていた演劇。そのスキルが、日常生活で結構「使える」事は実感しました。けど、それをどうすれば人に伝えられるのか?その事にちょっと悩んでいるのですが、その糸口を今日の話しから少しもらえたような気がします。