午前中は三鷹で読書会。起きるには起きたのですが、グダグタとしていたら出遅れてしまいます。狙っていたバスを目前で逃してしまい、次のバスは25分後。その25分で朝食を取ろうと思っていたので、地味に痛い。
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読書会の課題図書に目を通しながらバスを待つ。少し手持ち無沙汰になったので、鞄の中に入っていた、東博で買った消しゴムを組み立ててみる事に。昨日の展示で見た「鷲置物」。300円という値段の割には彫りもしっかりしています。
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昨日の展覧会で買った「博ケシ」(300円)。重要文化財 鷲置物。
三鷹駅に着いたのが結構ギリギリになってしまったので、急いで読書会に向かいます。本日の課題図書は太宰治の「斜陽」。1年で太宰を読む企画も大詰めです。
世間では名作と言われているらしいのですが、自分は未読。今回の読書会をきっかけに読んでみましたが、正直な第一印象は「これって本当に名作?」。
特に前半は、地に足がついていないような文章。かなり世間知らずで、やや薄っぺらい登場人物たち。そんな世界についていけず、やや苦戦しました。それでも、リズムの良さできっちりと読み進められる所はさすが太宰だなあ、とも思いましたが。
それでも読後は、今の問題と通じる普遍的な問題も抱えているように感じる部分もありましたし、いろいろと考えさせられたのも事実。
終戦直後に書かれたという事もあり、以前読んだ結城昌治さんの「終着駅」と少し重なる部分があるなあと感じました。
結城さんの本を読んだ時に、戦中戦後の人工統計を調べた事があるのですが、太平洋戦争の開戦後の1941、2年よりも、終戦直後の1946、7年の方が遥かに死者が多い。行方不明者の死亡が確定した部分を差し引いても、「斜陽」の書かれた1947年当時は、日本人にとって戦場にいるよりも死が身近にある人達が多かった。そこを踏まえないとこの作品は捉えられないのかなあと思います。
「母性」など、自分が気付かないキーワードで読まれている方もいて、いろいろな見方を知ることができて、いい勉強になりました。
その中でも特に面白かったのが、主人公の和子の愛人・上原を弟の身代わりと捉えているという読み方。和子が愛していたのは弟で、本当に欲しかったのは、彼の子供。そう考えるとしっくりとくる部分も結構あるだけに、なるほど、と思いました。
読書会が終わった後次の予定まで余裕があるから、とのんびりと構えていたら、JRの電車がなかなか来ません。どうしたのかなあと思っていたら、しばらくして人身事故で大幅な遅れが出ているというアナウンス。
もともと事故の多い路線とは言え、前回の読書会の時にも事故に巻き込まれた記憶が……。最近いい事が多かったからなあ~。こういう所で、運の揺り戻しがあるのかもしれません。
それでも25分位待っていると、漸く復旧することに。その25分でゆっくり食事を摺るつもりだったのですが、結構余裕のない時間に。南口の駅前にある、富士そばさんで急いで食事にします。こういう時間のない時には、富士そばさんの存在は本当にありがたいです。
お腹がすいていた事もありますが、ネギ塩丼がシンプルだけど本当に美味しい~♪胡椒をかけると、とてもいい味変にもなりますし。
(*^-゜)vThanks!
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ネギ塩豚丼+かけそばセット 790円。
食事を済ませた後は、急いでCIownCrownさんのスタジオに向かい演劇ワークショップへ。ここのワークが面白いのは、発信する事よりも、見ることや聞くことを大切にし、それに基づいてワークを行っている事。
特に「聞く」という事は、自分にとってとても苦手意識のある事。それだけに通常のワークよりも心身ともにエネルギーを使います。なので、少しでもテンションが落ちてしまうと一気にやる気を失い、リスクにチャレンジするモチベーションを失ってしまいます。
特に即興のシーンを作る時には「ここは安全でクリエイティブな空間ですよ~」と感じられる場所作りが何よりも大切。ここのワークショップの先生は、そうした場作りが本当に上手い。なのでリラックス状態で楽しむ事が出来ました。
よく聞くためには、まずは良く見る事が大切だという事。「聞く」という事を分解しながら掘り下げていく事。その二点については、とくに学びの多い三時間でした。
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単調なシーンにならないために、心掛けておいた方がいい事。音楽やスピーチにも通じるものがあります。