だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。書原つつじヶ丘店さんで読書会。

出掛けようかなとも思ったのですが、午前中は、片付けや洗濯などの家の事をする事に。

先日、本を片付けていたら、バガボンドが1巻から大量に出てきました。処分するつもりだったのですが、その前にガッツリと読み返してしまっています(笑)

 

面白い事は面白いのですが、今だから言えますが、途中から出口を見失った感がない事も……。

ガラスの仮面ともども、自分が生きているうちに最終回が読めるのか?いささか、心配になってきます。

 

午後からは、先日に引き続き読書会。本日はつつじヶ丘の書原さんが会場です。今回の課題図書は多和田葉子さんの「献灯使」。

 

多和田さんは、作品を読もう読もうと思いつつ後回しにしていた作家さんの一人。いい機会だったので、申し込んで読んでみる事にしました。

先日行った村上春樹ライブラリーで、海外で翻訳された日本の小説をテーマに展示が行われていましたが、多和田さんのこの作品の英語版の書籍もその中にありました。

 

作品に対する好みの差がかなりありましたが、ほぼ全員共通していたのは、読んでいる途中は面白いのですけど、結局何を描きたいのか、核心の部分が良く分からないという事。

 

文体そのものは、理路整然で過剰装飾ともいえる位なのですが、この世界がどんな世界なのか、肝心な部分がまるで靄がかかったかのようにはっきりとしません。

その曖昧さが釈然としないと感じるのか、現実世界の曖昧さのようにリアルだと感じるのか。そこをどう捉えるかで、作品の好みが分かれてきそうです。

自分は、後者寄りだと思います。

 

これは個人的な意見ですが、読んでいる間は、アトウッドの「侍女の物語」とずっと重なっているように感じていました。

現代への鋭い問題意識に基づいていて、個々の描写は歴史に基づいている事。設定のユニークさとは対照的に、情景描写は緻密でリアルな所などは共通していると思います。

 

それにお二人とも、ノーベル文学賞の有力候補の一人でもあります(笑)

 

今回参加させていただいたのが、3回目で、漸く新しい居場所が一つ増えそうだ、と思っていたら、主宰の方の事情で、次回で最終回だそう。

 

書店さんが読書会をされるのは、いろいろと大変なのは分かっているつもりですが、とても残念でもあります。