だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。文学の教室 ガリヴァ旅行記1回目。狛江・立ち食いそば「名代 箱根そば狛江店」。市民参加演劇プログラムA@せんがわ劇場。

今日は昼から文学の教室。お題はスゥイフトの「ガリヴァ旅行記」。雨ですしテキストをあまり読めていないので、会場に行かないで、オンラインの参加にしようかとも思ったのですが、行くことに。結局自分は、ボーナストラックやB&Bの空気や、藤谷治さんの人柄が好きなんですよね。

絵本や映像でも有名ですが、自分も含めて実はあまり小説を読んでいる人はそれほど多くない「ガリヴァ旅行記」(自分もその中に含まれます)小人の国での冒険がクローズアップされる事が多いのですが、実は全部で4章で構成されているそう。その中の3章には「ラピュタ」というどこかで聞いたことのある名前が。圧倒的に有名なのはあちらですが、どうやら本家はこちららしい。

まだ1章の小人の国までしか読んでいませんが、ルポルタージュのような詳細でリアルな記述と、改行なしでギチギチに詰まった文章には驚かされます。いろいろな意味でページ以上に読みごたえのある本です。詳細さといえば、シモの生理現象の話まで詳細に描かれているところが、他の小説と一線を画する所。まあ、あまり考えたくはありませんが、自分が巨人になったとしたら日々大切な事ではあります。

講義でも言っていた通り、本当に多様な読みかたや本との繋がりを連想させてくれます。自分は物事の見方が変わるという点で、ルイスキャロルをイメージしましたし(奇しくも、スゥイフトもキャロルも、パイソンズも全員イギリス人なんですよね)、藤谷さんはアイロニーの部分から、かもめんたるまで出てきて、笑についての話に。笑いって、いきすぎてしまうと段々と笑えなくなるという事。そして、それをきちんと面白いものとして成立させるためには前振りが大切であるという事。ガリヴァー旅行記の場合は、1、2章はその壮大過ぎるフリの部分で、本当に読ませたかったのは、3章以降ではなかったのか?というご指摘。まだ読み終わっていないので、作品については判断できませんが、笑いについての考え方は、かなり本質をついていて、とても刺激的なお話を聞けました。自分では面白いと思ってやりすぎて、「お前のやる事は洒落にならない」と怒られ続けた自分には、とても耳の痛い話しでもありますが……。


終わった後は小田急線で狛江まで行き、そこで一旦小休止と昼食を取る。せっかく、立ち食いそば屋があるので、箱根そばで食べることに。季節限定のごぼう入りのかき揚げ天と舞茸天のそばを。それにしても今年の秋の電鉄系の立ち食いそば屋は、舞茸天そばが多いのにはビックリします。秋の味覚といえばいろいろあるハズなのですが。

ただ、小田急系列の箱根そばさんが他社と少し違うのは、舞茸天より、ごぼうかき揚げ天がメインである事。ごぼうと舞茸の食感の違いが面白く、予想外にいい組み合わせです。

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ごぼう入りかき揚げ天と舞茸天そば 560円


その後は、国領で私用と買い物を済ませたあと、昨日同様にせんがわ劇場で市民参加演劇を観劇。今日は舞台美術の模型を作った「ロミオとジュリエット」の調布版。


市民参加演劇で「ロミオとジュリエット」を演じる、二つのチーム。お互いよりいいものを作ろうとしているうちに溝が深くなり、抜差しならない関係に。ただロミオ役の男優と別のチームのジュリエット役の女優が、お互いひと目ぼれして………

ジュリエット→ジュリー→沢田研二→ロミオという連想が馬鹿馬鹿しいけど秀逸。ジュリエットからジュリーという連想は思いつきそうで、なかなか思いつきません。調布の市民参加演劇と「TOKIO」との組み合わせもピッタリ。改めて聴くと、ジュリーの「TOKIO」って本当にいい曲ですね。

舞台美術ワークショップで「戯曲」のコンセプトについて少し考えたからこそ、自分が考えた事と重なったり、見方が違っているのがとても面白かったです。調布をフランチャイズにするFC東京のチームカラーの赤と青を、キャピレット家とモンターギュ家の一族のカラーにする所なんかは、衣装ワークショップの方たちと市民参加演劇の出演者の方たちと自分の考え方が見事に重なっていて、「みんな考える事は一緒なんだなあ」と思ったりもしました。(劇中で衣装ワークショップで作った作品が一部使われています)

ジュリーのノリを引きずっているせいか、全体的にコメディタッチの「ロミオとジュリエット」でとても好きなノリ。そういう事もあり楽しく観させてもらいました。最後はシェイクスピアの作品に忠実に悲劇で終わりましたが個人的には、全体的にコミカルにやっていたので、文字通り最後までバカバカしい振りきっても良かったのかなとも思いました。ただ、この作品が「ロミオとジュリエット」だという事をわかりやすく伝えるためには演じられた方がいいので、こちらを選んだ演者さんたちの気持ちも、何となくですが分かるような気もします。なので、どちらが正解とあうことではなく、最終的には好みの問題になるかとは思います。

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終演後、舞台美術ワークショップで作った模型は、自宅へ持ち帰りました。処分してもらおうかとも思いましたが、それも忍びなくなってしまいました。