↑天ぷらそば(冷) 430円
いいものに乗っていく。凡人である事を痛感している自分にとって、そんな姿勢を持っている人たちが好きですし、出来ることなら自分もそうありたい、と常日頃思っております。
このお店、十割そばで、この安い価格設定。何となくどこかで見たような……。確か、池袋の嵯峨野がこんな感じだったような……。縦に円柱のように立っている玉ねぎ多めのかきあげ……。以前、品川近辺でこんな物体を見たような気が……。
「いや、いや。そんな先入観で見るのはやめるんだ。大切なのは美味いかどうかだろう。そもそも、このブログを始めた一番最初の頃は、お前はそんな気持ちで、立ち食いそば屋を見ていなかっただろう。」
そんなもう一人の自分に説得されて、ようやく、食する。うん、そばはのどごしも歯ごたえも悪くない。つゆも辛めで……。
「けど、嵯峨野さんと比べたら、やや後味が甘めかなあ、お子様舌の僕にとっては、こっちも美味しいと思いますよ、ただ……」
「ただ?」
「このかきあげ、どう食べたらいいかわからない。このメニューが冷やし天そばである必然性がどうしてもわからないんです!!」
一つ一つの要素は悪くないと思いますし、コスパも悪くないと思うんです。いいものをあるレベルまで真似るのって、世間で言われているよりも、遥かに高度で難しい事ですしね(絵の贋作とか最たるものですよね)
あとは、凡人の悪あがきによる、「この店ならでは」っていう事が、何か一つあれば…。それができるのを、心から応援しております。