だいたい読書日記

本の問屋(取次)に勤めています。仕事柄、本を読むのが好きなので、ここで独り言を書いております。趣味でインプロという台本のない即興劇をやっており、ステージ経験もそれなりにありますが、コロナの影響で今はお休み中。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、野球など、好きな事を好きなように書いています。

日記。神保町、読書会。

仕事が終わって、外に出たら、予想以上に強い雨。久びさの読書会だと入れ込んでいたのですが、文字通り「水を刺される」状況に。

天に「yo!もっとcoolにいこうぜ!」と言われているような気分になり、少しだけ冷静さを取り戻す。入れ込みぎみになってしまったのは、場所が神保町だったから、というのもあるかもしれません。読書会の前に、久しぶりにあんなとこやこんなとこや……、と本屋さんの事を想像したら興奮が。けど水は、本の最大の敵の一つ。今日は東京堂書店さん一件に絞って、見に行く。



主催の方のツイート。


僕はこの中の、岸本佐知子さんを、翻訳家とエッセイストの両面から紹介させていただきました。紹介いただいた本が、ジャンルまでもが見事に散って、そこからみなさんの趣味嗜好が垣間見えるようでした。

いや~、本当に楽しかった。普段は、あんまり話の上手い方ではないのですが、本の話題だったら、何時間でも話せるし、聞いていられる。本当は、9時に終わったら、すぐに帰るつもりだったのですが、10時近くまで、話し込んでしまいました。

ひみつのしつもん (単行本)

ひみつのしつもん (単行本)

「桃はおいしい。『おいしい』以外の形容詞を思いつかない。おいしいということのためだけに存在している。あまりに純粋においしいので、逆に不安になってくる。
だいたい桃は、人間にとってあんまり都合よくできすぎていないだろうか。薄皮の向こうをあんなふうに全部おいしい果肉と汁でいっぱいにして、『さあ、食べてください』と言わんばかりだ。話がうますぎる。何か裏があるとしか思えない。」
(ひみつのしつもん)

凡人は「おいしい」で終わるのですが、そこからの発想のジャンプ力が凄い。翻訳家の方にとって、語学力ももちろんなのでしょうが、分からないものに遭遇した時の想像する力や、母国語の文章力といった能力も絶対に必要なのだと思います。僕が翻訳者買いするお二人、岸本さんと、柴田元幸さんが好きな理由も、あまり深くは考えた事はありませんが、そういった所にあるのかもしれません。読書会でも、確かそんな事を熱く語りたくて、今回は岸本さんを選んだ気がします。


もう一冊紹介したもの。今回いい機会だったので、読んでみようと思いました。


因みに、東京堂で買ったのは、紹介した岸本さんの「変愛小説集」。岸本さんが選んだ海外の「変」な恋愛小説を、自身で翻訳したオムニバス。一度ハードカバーで読んだのですが、久々に文庫で読み返してみたくなり、購入しました。

変愛小説集 (講談社文庫)

変愛小説集 (講談社文庫)

  • 発売日: 2014/10/15
  • メディア: 文庫