だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。陰口。星野源さん。

仕事もまあまあ順調にいったし、週末は何をして過ごそうかと思っていた、帰り際のロッカーで、某先輩に「職場の○○が、お前の悪口を言っていたよ」という事を、その内容にわたるまで、かなり詳細に吹き込まれる。某先輩はこちらの事を気遣って言ってくれているので、勿論そこに何らの悪意も責任もないのですが、週末の、それも帰り際というタイミングは、気持ちの切り替えが下手で、イヤな事を引きずるタイプの自分にとっては、結構しんどい。

いろんな事が頭を駆け巡りかつ、イラつきが止まらず、怒りのせいで食欲が全く湧かないという、自分にとっては大変珍しい状況になる。一時間半位そんな状況が続き、このままこの感情が続けば確実にダイエットできそうだと思いつつ、さすがに少し自分の事が俯瞰できるようになり、このままでは良くないなあ、何とかしないとなあ、と思い始める。

まあ頭に入らないだろうなあと思いつつ、星野源さんの「蘇る変態」の星野さんがくも膜下出血で壮絶な闘病をしていた文章を読んでいたら、自分が怒っている事がバカバカしくて、どうでも良くなってくる。冷静になって言われた事を振り返ってみると、そんなにキツい事や検討違いの事を言われた訳ではないし、どうやら一方的にこちらの陰口を言っていた訳ではなさそうだ、という事に気づく。

そして、このエッセーの冒頭で書かれていた、「死にたい、と思った時に『おっぱい』という単語を言ってみると、気持ちが軽くなる」という真理が、このケースに応用できるのではないだろうか?すなわち、怒りに囚われた時、『おっぱい』という単語を言ってみると、少しだけ優しい気持ちになれるのではないだろうか?

電車の中で、さすがに誰かに聞こえてしまうのは、少し恥ずかしいので、小声で『おっぱい揉みたい』とつぶやいてみる。うん、少しだけ気持ちが落ち着いた。繰り返し、女子に聞かれないように気を付けつつ、呪文のように唱えてみる。うん、おかげでだいぶ楽になった!ペンギンハイウェイを読んでた時にも感じたが、『おっぱい』ってすげえ~!


今まで、星野源さんの事が、かっこ良くて面白いのに、音楽や芝居までできて、文章まで上手い。おまけに、女子の好感度を落とさずに下ネタを繰り出すことができる。正直、ただひたすら本当に妬ましいだけの存在だったのですが(特に、いちばん最後のところ)、このエッセーを読んで、妬ましさはより増えたのですが(笑)、それを上回るのたうち回って生きるものとしてのシンパシーを強く感じてしまい、かなり好きになってしまいました。

よみがえる変態 (文春文庫)

よみがえる変態 (文春文庫)

  • 作者:源, 星野
  • 発売日: 2019/09/03
  • メディア: 文庫

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)


それにしても、少し反省しないといけないのは、会社以外の場所に人間関係の軸足を置きすぎてしまった事。今回のように、人との交流を制限されてしまうと、会社での人間関係をいい加減にし過ぎてしまった事が、いろいろな所で枷になってきてしまっています。ああだ、こうだいって、週5日の約35~40時間位はそこで拘束される訳ですから。そこに到るまでには、人事とか人間関係とかでいろいろあったのは事実ですが、ただもうあまり過去を引きずり過ぎても、周囲だけでなく自分にとってもあまりメリットのない状態である事を、いい加減に受け入れないといけない時期に来ているんだろうなあと思っています。もっとも、翌日になったら気が変わってしまっている程度の、薄っぺらい決心ですが、まあ、ないよりは数百倍マシです。