だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記①。神保町・焼きそば「みかさ」。深川江戸資料館。

困った~。


(´・ω・`; )


仕事がない!有りすぎるのも考えものですが、ここまでない日も珍しいです。

出版社さんの支払いやら、印刷所さんや製本所さんの進行の問題で、たま~に、エアポケットのように業量が底を打つときが随所で発生する事があります。今日はまさにそんな日です。
作業する商品も、珍しい位に早い時間帯であらかた揃ってしまいました。おまけに、昨日買った舞台のチケットが鞄をいくら探しても見つからん!

本当なら半休を取って、さっさと家に戻り、見つからないチケットが家にないかを確認しつつ、家事をしつつステイホームする日です。
けど今日は19時から落語カフェで、わん丈さんと小辰さんの二人会に行く予定を入れています。午後休みを取ったら、そこまでの身の振り方を考えないといけません。それでも、まあ、取りますけどね、午後休(笑)

とりあえず、神保町近辺でいままで行きたかったけど、なかなか行けなかった場所に行くか~。


まずは水道橋で降りて、神保町方面に6~7分ほど歩いた場所にある「みかさ」さんへ向かいます。ここは焼きそばが美味しい事で有名なお店。時間帯によっては行列もできるらしいので、こういう日に行くにはぴったりのお店です。
あんまりひどい行列でしたらまたの機会にするつもりでしたが、幸い待つことなく店舗に入れました。僕の行った時間帯はお客さんは全員男性。縦に細長く椅子席が7~8席の店。ソースの香りと油で少し汚れた絶妙のくたびれ具合の店内。これは、期待できそうです。

注文してから、店内の奥にある鉄板で焼き始めるので、少し時間は掛かりますが、その分出来立ての熱々が食べれます。

焼きそばでは珍しい平打ち麺はもちもちとしていますし、麺に使っている小麦そのものがとても美味しいです。上に乗っている目玉焼きは半熟でトロトロ、お肉はカリカリ、モヤシとにらは火が通りで過ぎずにシャキシャキ。その食材が最適な状態になるように焼き方や焼き時間をビミョーに変えています。
そこに備えつけのサクサクの天かすを入れると、焼きそばがますます美味しくなる!見た目はジャンクですが、仕事はとてもきめ細かい。ただ者とは思えません。高級な鉄板焼きのお店に行っても、このレベルの焼きそばにはなかなか、出会えないのではないかと思います。少し得した気分です。



ソース焼きそば 800円+肉増し 100円。


満足して店を出たら、神保町駅に向かい半蔵門線に乗り清澄白河の深川江戸資料館へ。明後日ここのホールの落語会に行く予定があるので、迷わないように下見を兼ねてお邪魔します。

入り口を入ると、かっての大横綱大鵬さんが出迎えてくれます。清澄にある大嶽部屋はかつては大鵬部屋だったそうですし、2009年には江東区の名誉区民第1号にもなっているそう。地元ととてもゆかりが深いようです。


入場券を払い中に入ると、地下には江戸の町並みが再現されています。



上から見下ろした風景。長屋と長屋の間の路地が通り抜けできたり、季節や時間が感じられる演出が施されたり、随所に臨場感を出す工夫がなされています。
建物単体で見ると、江戸東京博物館江戸東京たてもの園と類似していますが、普段は住民に扮したガイドの方もいるように、景観全体を意識して作られています。それが他の博物館との区別化につながり、かつ我々が江戸にタイムスリップしたような気分にさせてくれます。

川と密接に関係しているというのもあるのでしょうが、船宿が再現されているのは他の博物館ではあまり見かけない、ユニークな所。船宿もそうですが、屋台のそば屋とか火の見櫓とか落語の演目に出てくる場所がリアルに再現されているのは、スタツフの方に落語ファンがいたからでしょうか。それとも気のせいでしょうか。いずれにしても、落語を見た後でここにくると、想像力がグッと広がります。


企画展示の方は、今回は地元ゆかりの場所や絵師の浮世絵を取り上げていました。昔のこの辺の地域は、絵の題材にも取上げられる風光明媚な場所が多かった事に気づかされます。広重の名所江戸百景については、一度しっかり勉強してみたいです。う~ん、兼ねてから思っていたのですが、自宅に町歩き用の地図が欲しいですね。



広重 江戸名所百景 逆井のわたし


まだ長くなりそうなので、続きは②で上げます。

日記。今週のちょい足しカップヌードル。紀伊国屋寄席2月。

ミュージアムという名の聖地巡礼した、翌日のちょい足しカップヌードル。今回は醤油味にサラダ等に使う焙煎ごまドレッシングを乗せてみます。すき家の牛丼ライトにごまドレッシングをかけて食べると美味しいので、ひょっとしたらカップヌードルでも通用するかもしれないという甘い望みを抱いての挑戦です。

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醤油味×焙煎ごまドレッシング

酸味が消えて、思ったよりもフツーに食べれますね。ただ、よくも悪くもフツーでゴマの風味が多少強くなったかなという変化で、あまりありがたみはありません。もしかしたらドレッシングの量が少なかったのかもしれないです。


先週末まで、今日紀伊国屋寄席があるという事をすっかりと忘れていました。仕事も落ち着ききっていますし、今週は比較的暇かと思ったら、仕事以外では意外と慌ただしい事に。ちょっとスケジューリングをミスってしまいました。会社をいつもより早めに出て、細かい用事をこなし軽く夕食を取ってから新宿の紀伊国屋さんに。今日が発売日らしく、日向坂文庫が大々的に展開されていて、フェアの商品と一緒にテレビで共演しているオードリーの若林さんの文庫も展開していたのが面白かったですね。今日のとこは見るだけにしときましょう。本命の川端康成の文庫がちょうど売れてしまい、一時的に切れてしまっているようですし。


肝心の紀伊国屋寄席ですが、今回が終わると耐震工事が入るため、半年ほどホールがお休みになるそう。なので強行突破で100パーセント収容して、超満員になる事も最悪覚悟していたのですが、今回はさすがに途中で売り止めにしたようです。喬太郎師匠と花緑師匠という人気者が二人いるだけで、通常なら完売しますし、7割位の入りでも当日券を出しませんでしたので。その代わり、年末や談春師匠の公演とは比較にならない位に検温等のコロナ対策が厳重に行われており、入場するだけで一苦労でした。

(演目)
・三遊亭歌つを「薬缶」(開口一番)
※もしかしたら根多帳だと「魚根問」になるかもしれません。
柳家圭花 「狸の釜」
隅田川馬石明烏
柳家喬太郎うどん屋
(仲入り)
柳家小菊 「新内」
柳家花緑中村仲蔵

馬石師匠の「明烏」は、軽妙な笑いの中にも色気があって、とてもいい雰囲気。自粛ムードだからこそ、こういう廓噺をやってもらえるのはとても嬉しいです。小菊師匠は、浄瑠璃新内節の中から「明烏夢泡雪」いう、落語の「明烏」のモデルになった節を披露してくれるという嬉しいサービスが。「明烏」そのものはとても人気のある噺ですが、元ネタと一緒に聴ける機会は滅多にないので、花緑師匠だけでなく、自分にとっても大変に勉強になりました。落語では、微笑ましい噺になっていますが、新内節の方は、近松の心中ものを彷彿とさせるベビーな展開で、落語との違いの大きさにかなりびっくりしました。

花緑師匠の「中村仲蔵」は、何度か聴いていますけど、聴くたびに、笑わせる所と聞かせる所とのスイッチングが目まぐるしく、かつスムーズになっている印象を受けます。もしかしたら、「小さんの孫」という立場から少し離れて、「花緑」さん個人にしか出来ない落語を追求しようとされている時期に差し掛かっているのかな、というように感じられました。

日記②。三菱みなとみらい技術館。横浜美術館。

カップヌードルミュージアムを出た後、みなとみらい駅の近くまで戻り、更に西に向かってしばらく歩くと、次の目的地の三菱みなとみらい技術館さんへ。みなとみらいの地図を下見していた時に、面白そうで、あまり混雑してなさそうだったので、お邪魔してみる事に。

触ったり、体験したりする展示が、尽く利用できなかったのはとても残念です。しかし、本物のロケットのエンジンや宇宙服など貴重なものもかなり展示されており、それだけでも結構テンションは上がります。こうやって展示を見ていると、三菱という企業が国家の発展とともに歩んできたのが、とても良く分かります。国家への貢献度はとても大きい半面、国と密接に関わりすぎたがゆえに、時には戦争にも深く関わることになってしまったのは、何とも言えない皮肉です。

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今年のレッズって、タイトル争いとは無縁だったのではと思っていたら、女子の方は大活躍だったのを忘れていました。

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旅客機のフライトシュミレーター。今は利用できませんが、通常時は館内でもかなり人気のコーナーのようです。

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実際に打上られたロケットのエンジン



みなとみらい館を出た後は、隣の横浜美術館へ。基本は日時指定で事前にチケットを購入しないといけないので、ダメ元て受け付けに行ったのですが、どうやら定員の空きがあって見れそう。

今回は、企画展は「トライアローグ」という切り口で富山と金沢の美術館とを含めた、三館の20世紀以降の西洋美術の収蔵作品を展示、共有することで、近代美術をより広く、深い目線で見ていこうというもの。コロナで海外の美術館からの貸出が難しくなった事、そして、3月以降横浜美術館が改装で2年ほど休館になる事。そうした事が背景にあると思います。逆に言えば、それがなかったら、ひょっとしたらこうした形での展示になっていなかったかもしれません。美術館の収蔵作品をどう効果的に活用するのか、という一つのモデルケースとしても、とても面白かったです。西洋美術館が休館中という事を考えると、今、国内で見れる最高レベルの展覧会でもあるのは、言うまでもありませんが。



今回の展覧会の図録です。


企画展は全面撮影禁止ですが、同時に開催されていた、コレクション展の方は、基本は撮影が大丈夫だったので、面白そうな作品を何枚か撮って見ることに。こちらのコレクションは日本の近代美術がメイン。美術史の中では自分の一番弱いジャンルなので、少し勉強したいなと思っています。


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日記①。カップヌードルミュージアム。

ステイホームの掛け声が、自分のものぐさな気持ちに正当性を与えてしまっているは、最近良くないなあと思います。なので昨日はきちんと外に出る事にします。余裕をもって家を出たつもりだったのですが、思いの外、みなとみらいにきっちりと予定通りの時間に着いてしまう。

とうとうやってきました、カップヌードルミュージアム。みなとみらい近辺は観光地という事もあり、海は綺麗ですし、道は広いし、地図や案内板はあちこちにあるしで、大変に歩きやすい。ただ、こんな場所にもコロナウィルスが蔓延しているのが、今の現実。それでも嘆いてばかりいても意味がないので、前を向いていくしかないです。こうなったら、安全な範囲で目一杯楽しんでやろうと思います。

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申し込んだ時間が近くなったので、ちょっと展示を見たあとに、まずはカップヌードルファクトリーへ。ここは自分でカスタマイズしたカップヌードルが作れる、人気のコーナー。まずは、カップとペンを渡されカップに好きな絵や文字などを描いていきます。それが終わったら、次の工程の場所にカップを持っていくと、麺と一緒に好きな味を一種類、そして具材を4種類選び、自分の好きな組み合わせのカップヌードルが作れます。自分はカレー味で具材は謎肉、チーズ、コーン、大豆ミートを選択。

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味と具材を指定すると、スタッフの方が入れてくれます。おまけにサービスで撮影もさせてくれます。

中身が入ると、あとはフタを閉めシュリンクしたら出来上り。最後に指定のビニールのバッグにエアーを入れて、指定の穴に紐を通したら、持ち運びが出来るようになります。

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これで作業が完了。空気入れでエアーを入れるのですが、コツが分かるまでは、ちょっとだけ難しいです。



イカップヌードルを作ったあとは、朝メシも食べていなかったので、混まないうちにフードコートへ。アジアのヌードルの屋台風になっていて、国ごとの屋台の前でで食券を買い、注文する仕組みになっています。自分は期間数量限定の謎肉丼とミーゴレンを注文。謎肉丼は、多くのカップヌードルファンの夢を実現させた夢の丼。とても美味しいのですが、食べたあとにおそろしく喉が渇くのだけが唯一の欠点。ミーゴレンは思った以上に本格派なのも嬉しいです。麺類は一人前がハーフサイズで手頃なお値段になっているので、食べ比べできるのも楽しいです。

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謎肉丼 400円+ミーゴレン 400円。


食べ終わった後に展示の見学をします。ファクトリーに行く前に、創業者の安藤百福さんの生涯を振り返ったミニ映画(百福) も見ていたので、ミュージアムの面白い場所はあらかた見たかなと、思っていたのですが、展示の方もなかなか見応えがあり、思った以上に楽しめました。安藤百福さんの生涯や発想から我々が何を学べるのか、という事に重点的にフォーカスされているので、展示のコンセプトがしっかりしていて見やすいというのが、一観客としてはとてもありがたいですし好感が持てます。その他にもパッケージで日清食品の歴史を振り返るコーナーがあったり、カップヌードル宇宙食の実物があったりして、昔の事を思い出したり、好奇心が刺激されたりもします。

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チキンラーメンカップヌードルの初号機。全てはここから始まりました。

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時代を反映したキャラクターもの。ベタ過ぎる位ベタですけど、個人的にはラオウの「ラ王」は結構ツボです。


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宇宙食カップヌードル


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百福さんのクリエィティブボックスとして、下記の5つの心構えを、ヒントとして私たちに提案してくれています。

①まだ無いものを見つける
②なんでもヒントにする
③アイデアを育てる
④タテ・ヨコ・ナナメから見る
⑤常識にとらわれない

全体のコンセプトといい、館内のシンプルで清潔感のあるデザイン。どこかで見たことがあるなあ、と思っていたら、総合プロデュースが佐藤可士和さん。なるほど、納得です。国立新美術館の「佐藤可士和展」も時間が許すのなら、行ってみたいです。

最後にお店でどん兵衛の東西食べ比べセットと手拭いを勝ったら、次の目的地に向かって移動です。明日以降少しバタバタするので、許されるのなら早めに帰りたい。



まだまだこの日の日記は続くので、また書けたら②でアップします。

日記。ひさびさに池袋の書店を回る。

自分の友人や職場の同僚が感染した訳ではないのですが、自分の周囲でも感染者が発生したという話を聞く機会が確実に増えてきました。感染者数もそうですが、コロナが確実に自分に近づいてきているなという事をひしひしと感じています。今まで以上に気をつけんと、病院の現状も含めて本当にヤバいなあ~。

そんな中、昔のインプロ仲間に始めてのお子さんが産まれたというめでたい話も。1ヶ月位ぶりにLINEを既読にしました。インプロやってないと、仕事以外の取り急ぎの案件が大幅に減るとはいえ、我ながらひどいなあ。疲れが溜まったり、忙しくなるとコミュニケーションが雑になる悪癖は、今年こそは本当に改善したいです。


仕事帰りに久々に池袋のジュンク堂さんに立ち寄る。入口で、「最近、読書ペースが全く上がらんのに、本ばかり買って何しとるんじゃあ」と脳内の野党勢力に突っ込まれる。けど、「まあまあ給料日直後ぐらいはいいじゃないですか。少なくても岩波の『暴君』は近々読むつもりでしょ?」という脳内の政府の答弁に流されて、エスカレーターを昇る。


本当は、文学の教室で出てきた「暴君」だけを買うつもりだったのですが、文庫コーナーで、三島由紀夫の書いた、谷崎潤一郎川端康成の評論を見つけてしまう。「読み終わってからでいいっしょ」という与党からの批判を、「本は出会いが大切なんじゃい!」(あっ、これ自分っす)と押し切り、買ってしまう。更には、松井玲奈さんの新刊のサイン本も売っていたのに、それも買ってしまいます。「カモフラージュ」もかなり分かりやすい場所に、長期にわたり積ん読になってるので、まずはこれを片付けなければ。

谷崎潤一郎・川端康成 (中公文庫)

谷崎潤一郎・川端康成 (中公文庫)

累々 (集英社文芸単行本)

累々 (集英社文芸単行本)

カモフラージュ

カモフラージュ

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松井玲奈さんのサイン本

帰りに、ちらっとだけ三省堂さんに寄ったら、映画「花束みたいな恋をした」のフェアが大々的に展開されていて、有村架純さんの衣装も展示されている~。諸々の条件が揃えば見に行きたいですね。

早く、ゆっくりと書店さんを見て回れたり、作家さんのサイン会やトークショーに参加できる日が来て欲しいなと思います。

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撮影で使用された有村架純さんの衣装らしいです。細い!

日記。休養。歌之助師匠の本。

先週末に痛めた右足のアキレス腱痛がひどくなり、足を引きずらないと歩けない状況に。昨日の移動はかなりアップダウンが多かったからなあ。まあ、仕方がないので、細かい予定はキャンセルして回復に充てる事に。

三遊亭歌之助(今の圓歌師匠ですね)師匠の「月ば撃つぞ!」をあとひと息で読み終える所までくる。師匠の生涯を、生まれてから若手時代まで振り返った本。一人の地方出身の落語家の生涯がわかり、それなりには楽しめますが、師匠の薩摩弁の爆笑落語がなぜ生まれるかというルーツが今一つ見えてこないのが残念です。

これならば吉川潮さんの「待ってました―花形落語家たっぷり語る」に出てくる、吉川さんと師匠との対談の方が数段面白いです。あの「談志師匠」に一目を置かれていたのは、伊達ではありません。この2冊を比較すると、ご本人の面白さももちろんですが、それをを引き出すインタビュアーや編集の方の大切さをすごく感じます。

日記。ららぽーと富士見。「橋爪功朗読の夜冬」@ふじみメインホール。映画「三角窓の外側は夜」。

雪が降るという予報もありましたが、朝から雨。けど、いつ雪に変わってもおかしくない寒さです。緊急事態がなくても、出かけるのが面倒になります。けど、そうもいってられないので、昼過ぎから出掛ける事に。雨を見越して早めに鶴瀬駅に着いたら、ららぽーと行きのバスが、緊急事態宣言なんて関係ないよというばかりの混み具合。おまけにマスク越しとはいえ、バスの中では平気でくっちゃべっているし。東京ほど被害がひどくないのか、危機意識が薄く、都心と比較するとのどかささえ感じます。

バスを降りたあと、本当に思わず、小さい声で「これだから埼玉は」と毒づいてしまったら、ららぽーとの前の路面でこけてしまい、その埼玉県人のみなさんに助けてもらう。人の悪口はいうもんじゃない、と心から反省。東京ほど飲食や買い物できる場所がたくさんある訳ではないし、別にここの人達が悪いわけでもないですし。

今日は、富士見のホールで橋爪功さんの朗読を聞きにきたのですが、雨を見越して移動したので、開演までちょっと時間がありそうです。なので、ららぽーとに入って昼メシにする事に。入ってみると、バスに乗っていて感じでいたほどの混雑はなく、割りとスムーズに人が通れる状態。まあとにかく広くてデカイ。同じららぽーとでも、大きさだけだったら豊洲よりも大きいかもしれません。フードコートに行ったら、三代目たいめいけんとか、つじ田とか、都内のそうそうたるお店が出店していて、想像をかなり上回るお店の豪華さと大きさに、とにかく驚いてしまいます。自分は、あんかけ焼きそばで有名な梅藺さんのやきそばを注文する事にします。

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梅蘭やきそば 840円(たまたま普段よりお得な日に注文)



お腹も満たされた所で朗読会に。開演前に傘をめぐってひと悶着。傘立てがないので、仕方なくすこしだけ通路側に立てて置いていたら、スタッフの一人に邪魔だから隣の席の人の邪魔になるかもしれないが、地面に横にして置けと言われる。あまりのひどい対応にさすがにキレそうになり完全拒否する。こんな嫌な気持ちになるために、わざわざ富士見まで来たんじゃないんですけどねえ。

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朗読の方は、前半は宮部みゆきさんの「幻色江戸ごよみ」から「神無月」。10月だけ泥棒に入る犯人の謎ときとその真相を、料理屋の主人と岡っ引きとのやりとりを交えながら明らかにしていくお話しです。料理を飲み食いいているシーンは、本当に江戸にタイムスリップしているよう。宮部さんの見事な描写がより映える演出と、橋爪さんの朗読がお見事です。

休憩を挟んで、後半は鷺沢萠さんの「さいはての二人」から「二人」。全ての責任を放り出して逃げてきた男と、その隣に住んでいる少女との交流を描いた物語。橋爪さんの朗読の緩急のリズムが絶妙で、気がついたら、話の世界にどっぷりと入り込んでしまいました。前後半合わせてみっちり二時間以上ありましたが、しっかりと楽しめました。こういう形での本との関わり方もたまにはいいですね。


終わったあと、バスが混みそうだったので、時間稼ぎを兼ねて、ららぽーとのTOHOシネマで「三角窓の外側は夜」を見る。

幽霊が見える事からいじめにあい内向的になってしまった青年が、ドライな除霊師に目をつけられ、彼の助手として働くことに。危険な事はないといっていたはずなのに、その言葉とは裏腹に次々と危ない事に巻き込まれる。そして警察のバラバラ殺人の解決に協力していた時、更なる危険が……。

始まった時点で、観客が二人しかおらず、いろいろな意味でやっちまったなあと思っていたのですが、映画そのものはまずまず面白かったです。まあキャストが岡田将生さん、志尊淳さん、滝藤賢一さんと、それぞれタイプの違ういい役者さんが揃っていますから、この3人それぞれのやりとりだけで、ある程度は見れてはしまうのというのはありますけど。

この映画のヒロイン役ともいえる平手友梨奈さんも、しゃべらない時の演技は本当に素晴らしい。それだけに逆にしゃべった時の演技の雑さが本当に勿体ないです。演出レベルでどうにかなんなかったのですかね~。

脚本も、原作を意識しすぎて少しいろいろな要素を盛り込みすぎた部分はありますが、それを差し引いても、よくまとまっていると思います。よくまとまっているというのは、脚本だけでなく作品全体にもいえます。

一方で、強烈な驚きがあったり、強い感情を揺さぶられたりなどする、「これは」という極め手にやや欠けているなという印象を受けたのも事実。それでも、娯楽作品としては充分に楽しめるので、もっとお客さんが入っていい作品だとは思います。

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映画が終わったのが、ギリギリ20時。その段階ですでにららぽーとの一部のエリアが閉鎖され、エスカレーターで下に降りれず、少なくない時間、建物の中をさまよう。やっと脱出できた時には、結局バスは大混雑。われながら本当にアホでした。