仕事を早めに終わらせて、東京駅へ。八重洲ブックセンターさんのイベントにいく予定です。予想していたよりも、駅まで順調に着いたので、駅の構内の以前から行きたかった場所で、腹ごしらえをする事に。新幹線の入場券を購入し、18番ホームまでエスカレーターで上がり、北口方面に。かなり奥まで歩くと、東京グル麺さんという立ち食いそば屋に着きます。ここは、新幹線のホームにある、東京駅唯一の立ち食いそば屋。夕食時という時間もあるせいか、店内は超満員。少し席が空くのを待ってから、お目当てのカツ煮そばの食券を店員さんに渡します。
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カツ煮そば 590円
カツとじをまんまそばに乗せるという豪快なフォルム。頼んでみて言うのも何ですが、果たして本当に美味いのだろうか?意外な組み合わせになるのか、それともただのネタで終わるのか?
第1印象は、とにかく熱い。温めたそばつゆと、熱したカツ煮との相乗効果で、ネコ舌の僕にはかなり、きつい。少なくても、急いでいる時には注文してはいけない、シロモノです。まだ、時間はあるので、焦らず、ゆっくり食す。
うん、予想以上に合う!それほど厚いカツではないのですが、それが逆にちょうどいいバランスになっています。カツとそばが合流しても、味が重なって濃くなりすぎていないのが素晴らしいです。カツ煮の卵と蕎麦との相性もとても良いですね。これで590円なら、決して高くない。むしろお得といってもいいです。そば自体もなかなか美味しいですし、ただのイロモノではないですし、ロケーションだけでお客を呼んでいる訳ではないですね。
いい気分になった後、予定通り、八重洲ブックセンターさんに。立川談慶師匠のの落語と、師匠と写真家のワタナベアニさんとのトークショー&サイン会。
まずは、師匠の落語を一席。禁酒番屋。
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談慶師匠
師匠の、底が抜けたような明るい落語が、たまにすごく聴きたくなる時がありますが、まさにこの日がそんな気分。とても楽しく聴かせてもらいました。
その後が、師匠とアニさんとのトーク。師匠の話しに、アニさんが的確にツッコミを返していくのが、とても面白い。個人的に面白かったのが、アニさんのおじいさんが面白い事ばかり言う人だと思っていたら、大人になって落語を聞いてみると、実は全部、志ん朝師匠のまくらのパクっていた、という話し。分かるなあ。僕も、花緑師匠の枕のネタをいくつかパクって話したことがありますし。噺家さんの枕って面白い話の宝庫ですし、小三治師匠はまくらだけで本を出してますしね。
談慶師匠は勿論なのですが、それ以上にワタナベアニさんがとにかくユニークで面白い。物の見方の角度が通常の人とかなりズレているのですが、そのくせ、斜に構えるような所が全くといっていい位ない。ツッコミが鋭いので、とんがっているのかな、と思っていると、眼差しがすごく優しかったりする。僕の周囲にはほとんどいないタイプの方で、とても興味深い方だなと思いました。自分の勉強不足でこんな面白い人を見逃していたのは反省ですが、折角著書も買ったので、ちょっと読んでみようかと思います。

- 作者:ワタナベアニ
- 出版社/メーカー: センジュ出版
- 発売日: 2020/01/31
- メディア: 単行本