だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。本と活字館。神楽坂・和菓子「おはぎと大福」。印刷博物館。

今日は朝から市ヶ谷にある本と活字館へ。

10時~11時の予約だったので、その間に館に入ればいいのかな、と思っていたのですが、返信のメールを読み返していたら「5分前に会場にお越しください」との事。

しまったあ~(汗)

市ヶ谷に着いた段階で、もう10時過ぎ。先方にその旨を連絡しようと思ったのですが、電話も繋がりません。こうなったら、早く現場にたどり着くしかありません。

坂の多さには閉口させられながらも、何とか10分過ぎに到着。遅れたにも関わらず、丁寧な対応をしていただき、ひたすら恐縮です。


「本と活字館」はもともとは大日本印刷さんの印刷所の建物を補修したものだそう。本の活版印刷に関する文化を展示、保存しているそうです。

本の印刷の大部分が、デジタルに移行している事は知っていましたが、大日本印刷さんで活版印刷で製本しているものは、もう皆無だそうです。そう言われると、「活字文化」という言葉に慣れ親しんでいた世代の自分は、少し淋しさを覚えます。


展示は1階と2階とに分かれていて、まずは2階の企画展へ。今回は小学館さんのBe-palの7月号を例に、なかとじ雑誌の製造工程について、実物だけでなく写真や動画を使ってわかりやすく説明されています。

全体的には、前工程→刷判→印刷→製本という過程を経て、出版社さんの「原稿」が「雑誌」という商品になるそう。ガイドの方の補足説明が少しあれば、これだけで夏休みの自由研究として十分に成立します。

その他にも、印刷体験でしおりがつくれたり、なかとじ雑誌の製本ができたする、ちょっとしたワークショップもあり、見るだけでなく、実際に体験するコーナーもあります。


11時からは1階に行き、別途で予約していた常設展ツアーへ。本の製作過程を通して活版印刷を学んでいきます。物流に携わっている自分にとっては前工程がどうなっていたのかを知ることのできる、なかなか貴重な機会です。

元の判から活字を造り、それを文字組みして、製本していく。活字を作る作業、それを拾って版を組んでいく作業などは、まさに職人仕事。

日本の出版文化の土台が、優れた職人さんたちによって支えられていた時代があったという事。そして今では大部分の作業がDTPの発達により、パソコンあれば出来るようになった事。

ここの常設展で展示されている技術が、今の出版業界ではほぼ過去のものになってしまっている現実。その事に僅か数10年で、印刷や出版業界が大きく様変わりした事を実感せずにはいられませんでした。

今回は常設展のみでしたが、その他にも企画展や活版印刷の個別の作業にフォーカスしたツアーやワークショップもあるそう。都合がついたら、またお邪魔させてもらいたいです。




カフェも併設されており、カフェラテは180円とかなりリーズナブル。


本と活字館を出た次は、凸版印刷さんが運営している印刷博物館へ。一度市ヶ谷駅に戻って江戸川橋から行くことも考えたのですが、少し時間があったので歩いてみる事に。

アップダウンが激しいのですが、そのお陰で風景そのものはとても面白いです。ただ歩道がやや狭いのが、街歩きをする上ではやや難点。それでも南北の坂を中心とした神楽坂を横断するという機会もなかなかないので、これはこれで楽しい体験です。



このタイプの公衆電話は珍しいです。



歩いていたらたまたま新潮社さんが。

神楽坂近辺を歩いていたら、ちょっと外れた場所で面白そうなお店を発見。「おはぎと大福」という名前だけで何を売っているのかが分かる、とても素敵なお店。不思議な語感の良さもあります。

店内もなかなかお洒落。無添加、手づくりでおはぎを中心にした和菓子を作っているお店だそう。自分はきなこ(210円)とごま+つぶあんの黒金(220円)を買います。

上品で優しい甘さで、食後も心地いい後味が残ります。歩いた後のエネルギー補給には最高です。こりゃあ、いい店を見つけました。



きなこ(210円)+黒金(220円)


ホームページ上では江戸橋から徒歩8分となるので、江戸川橋に到着して少し歩けば着くかな、と思っていたのですが、いっこうに到着せず。結局、20分弱掛かって漸く到着します。出口が悪かったのかなあ~。

もうすぐ着くぞ、と思ってなかなか着かない状態というのは、この暑さの中ではなかなかの苦行です。


かなり以前に来たときには、活版印刷の歴史についての展示がメインだったのですが、改装後は日本の印刷の歴史をメインに、重要な技術やトピックについては、個別のコーナーで展示をしている模様。

今でこそネットの存在が大きいですが、それまでは印刷や出版というものが、文化や教育水準を中心とした国力のバロメーターになっていた一面があるんだなという事を強く感じます

家康と豊臣方が版や技術者の囲い込みをめぐって水面下で争っいた事などは、「情報を制するものが国家を制する」を地でいっており、なかなか興味深かったです。


14時からは予約していた活版印刷体験の工房へ。奇しくも、午前中の「文字と活字館」で教わった事が、これ以上ないくらいいい予習になっており、いつになく説明がきちんと頭の中に入っていきます。繰返し学習の大切さを、まさかこんなシチュエーションで体験できるとは(笑)

今回は、簡単な英単語の版を組んでいき、コースターに印刷するまでの工程を体験するコースです。間違えないように上下逆に版組みしていく所などは、理にかなっており、なるほどと素直に感心します。

結構、細かい作業で、かつては本や新聞を作るのが、かなり大変な作業だったのだという事を、体験することが出来ました。


帰りは飯田橋方面に向かったのですが、寄ろうと思っていたブックオフがなくなっていて、少なからずショックを受ける。CDの在庫が充実していたので、昔は結構お世話なったからなあ。

飯田橋駅が改装で、停車位置がかなり市ヶ谷寄りになり、人の流れが変わった影響も若干あったのかもしれません。


その後、西武線の謎解きの続きをやり、あと一歩で完走という所までたどり着く。本当にあと一歩なんすよね~。う~ん、解けそうなんだけどなあ~。ちょっと悔しいです。

謎解きについては、終わるまでは、これ以上の事は書くまい(笑)