今日も早めに家を出て、半蔵門へ。アダルトな町・半蔵門にしては、珍しくお子さまの比率が高いです。まだ午前中ですが、歌舞伎の鑑賞教室でしょうか?
演芸場ともども10月末でしばらく休館になります。演者さんだけでなく、我々も名残を惜しむ時期になりつつあるのかもしれません。
という訳で、今日は国立演芸場での演芸ワークショップ。日本演芸家連合の全面協力で様々なジャンルの伝統芸能を体験する事が出来ます。
ここ2~3年参加させていただいているのですが、いつもと違うのは演芸場の舞台で実際に実演できる事。最後という事で、普段ではあり得ない大サービスです。
個人的には、これで申し込みが殺到しないのが、信じられないです。正直、ホントに、すまん。
人( ̄ω ̄;)
自分が今回申し込んだのは、2演目。まずは相撲甚句です。前半40分は伝統芸能情報館で基本的な部分を勉強し、移動して、後半40分は国立演芸場で実演。基本的には全ての演目がそんな流れになります。
講師の一矢さんの見本に続けて、実際に唄っていき、耳と身体で覚えていきます。とにかく音程と節回しが独特で、自分に全く身に付いていない音楽なので、本当に難しいです。
先生も丁寧に教えてくれるのですが、唄うたびに、生徒の音程と節が変わっていくので、本当に大変そうです。
思いきって唄わないと音程が下がり続けますし、思いきって唄うと調子が外れ続ける。唯一の救いはみんな出来ない事(笑)
いやあ~、ホントに難しかったです。ちょっとだけ悔しかったので、Youtube聴いて少し勉強します。
2演目は上方漫才。講師はシンデレラエキスプレスのお二人。サポート役として、若手のバッチトゥースのお二人が入ってくれます。
シンデレラエキスプレスは、上方漫才の大御所のコンビで、協会でも幹部の方達。私ごときが教わっていいのか、恐縮してしまいます。
上方漫才では即席のコンビを組み、作っていただいた脚本を、ボケとツッコミに分かれて演じていきます。漫才では明らかにツッコミ向きの私ですが、今回はボケ役に。
相撲甚句よりはやりようはありますが、限られた時間でキャラクター作りから、テンポと感情の乗せ方まで気を配らないといけないので、別の意味で難しさがあります。
最後の発表は、少し緊張しましたが、同じ脚本なのにどのコンビも切り口が全く違っていて、演じているだけでなく、聴いていても楽しいし、貴重な時間でした。なによりも、先生方の居心地のいい場を作る力が凄いです。
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パンフレット。英語と中国語の通訳もついているのは、さすが国立です。相撲甚句は、中国とロシアの方がいらしてました。
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国立演芸場の舞台。
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ゲストで来ていただいた、相撲形態摸写のパーラー吉松さん。憩いのひとときになりました。
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終わった後には、記念品までいただいてしまいました。
スケジュールがかなりタイトだった事もあり疲れましたが、赤坂見附まで移動して青野さんで冷やしみたらしを引き取った後、その足で急いで、市ヶ谷の本と活字館さんへ。今日はちょっと贅沢なノート作りです。
まずは、用意された文豪たちの名作三点(「銀河鉄道の夜」「檸檬」「吾が輩は猫である」)から一点を選びつつ、ノートに使う紙などを選びます。
その後10文字以内の好きな言葉を活字で拾い、それができたら、いよいよ印刷に。拾った文字の他に、表紙のイラストや罫線も活版印刷していきます。
対象によって力の加減やインクの乗りがビミョーに変わっていくところが、活版印刷の面白さでもあり難しさでもあります。これだけいろんなタイプの活版印刷が出来るのはなかなか貴重な機会です。
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用紙によってそれぞれ個性があり、仕上がりに差が出ます。
最後に、リングでノートを綴じて完成。なかなかいい感じに仕上がりました。ちょうど「吾が輩は猫である」を読んでいたのは何という偶然!より、いい思い出になりました。
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右が完成品のノート。勿体なくて、使うのにはかなり勇気が必要です。(乾燥させるのに時間が掛かったので、翌日撮影)
家に帰って食事をした後は、念願の今年最初の青野さんの冷やしみたらし。
身体が疲れている時には、みたらしのあんが身体に染み込むようです。プニプニのお餅も相変わらず美味しい。夏場のエネルギー補給のスイーツとしては、これ以上のものはないんじゃないかと思います。