だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。浅草東洋館11月中席「漫才大行進」。文芸漫談「ドクラ・マグラ」。

昼過ぎに家を出て浅草の東洋館へ。早めに家を出たつもりだったのですが、結構ギリギリの時間になってしまいます。家から下町に行くアクセスが軒並み悪いので、上野に行く延長線という感覚で行くと、大体失敗します。

唯一自分を褒めてやりたいのは、浅草に行くのにつくばエクスプレスを選んだ事。しくじり先生のナイツの回でチラッと言っていた記憶が残っていたのですが、ホントに真上にあってくれて良かったです。

 

漸くスケジュールを調整できたので、漫才協会の定席講演へ。始めて東洋館の中に入りました。チョット座席は狭いですが、年期の入っている劇場の割には手入れが行き届いていて、なかなかキレイです。

もうちょつと年配の方が多いのかと思っていたのですが、テレビの影響なのか若い人達の比率がかなり高いですし、入れ替りでなかなかのお客さんの入り。海外の観光客が戻ってきたこともあり、外の浅草の街自体もなかなかの盛況です。

 

割引券をいただいた、いち・もく・さんさんが16時過ぎの出番。なので12時半から17時まで、一、二部通しで見てしまったのですが、最後まで結構楽しめました。

ほぼ仕事がこれだけの若手から、球児・好児師匠のような超大御所。更には、X‐GUNや金谷ヒデユキコント山口君と竹田君など、お笑いスター誕生ボキャブラ天国ファンにはたまらない人達まで。同じ一つの舞台に20組以上の芸人さんが、一人残らず現役の芸人としてそこに居てくれるのが嬉しいです。

売れっ子や大御所が15分、それ以外が10分という、持ち時間のシステムもとてもいいですね。これからの若手の漫才もじっくり見れますし、それだけ時間があると、その芸人さん達の力量や芸風が何となくわかります。第一、どんなにスベり倒しても、お客の側から見たら10分我慢するだけで済みますから(笑)

 

好きなタイミングで行って、好きなタイミングで帰れるのは、寄席形式の興行の強み。僕のように面白いものは見たい、けど、若手のライブに行くのは流石にしんどいなあ、という人たちのニーズにもぴったり合っています。時間が空いてたらまた来よう。

 

("⌒∇⌒")

 

お土産に買った「東羊羮」。このベタ過ぎるセンスがらしくていいです。

東洋館のトイレからみたスカイツリー

 

夕方、終わった後、浅草の喧噪を後に下北沢に。どう行くか悩む所です。結局、秋葉原から新御茶ノ水まで歩いて、千代田線に乗る事に。歩くかわりに一番乗り替えの少ないルートを選びます。

 

下北沢に着いた後、晩御飯を買っていたり、タンブルウィードさんに行き謎解きの追加キッドを貰っていたりしているうちに、結構いい時間に。

今日はタウンホールで久々の文芸漫談です。今回のお題は夢野久作の「ドグラ・マグラ」。久々に読みましたが、冗長だったり、意味不明な部分が多く、再読なのに本当に骨の折れました。

厚さが厚さなので、つかみの部分はいつもよりも短めで、早速内容の解説に移ります。

真ん中のパートがあまりに長くかつ複雑なので忘れがちになりますが、作品の構想そのものや、ミステリーとしての骨格は、実は結構シンプルという指摘は、全く仰有る通り。

この作品の一番の凄さは、文体の質(音色、声)を頻繁に変えているのに、一つの作品として成立しているというのもなるほど、と納得しました。妙に格調高いかと思うと、急に品に欠ける文体のになるので、凄いのが凄くないのか、イマイチ良くわからないなあと、読んでいる最中はずっと思っていました。なるほど、文体一つ一つよりも多様な文体を使い分けている事に、この作品の凄さはがあるのですね。

確かに、語りのレイアーの多様さは、以前読んだチャペックの「山椒魚戦争」に通じるものがあります。

今回は文芸漫談では珍しく、奥泉さんのミステリー作家としての顔が表に出る回に。小説のネタバレになるのでここには書けませんが、ミステリーとしての謎解きも最後にきっちりとしてくれました。次回は来年になりそうですが、楽しみではあります。