だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。国立演芸場8月中席。東京都現代美術館コレクション展。

今日からお盆休み。しばらく仕事から解放されます。もともと夏バテが酷かったのですが、昨日冷房にやられてしまいやや風邪気味。99%コロナではありませんが、よりにもよってです。

コンディションが最悪に近い上、蒸し暑いことこの上ありませんが、後半戦はいつ台風がやってくるか分からない状況。台風が関東地方を回避する事を祈りつつ、出掛けられるうちに遊んでおくしかありません。

 

本日は昼から国立演芸場の上席公演へ。国立劇場や演芸場の改装に入るまで、とうとう残り2ヶ月。カウントダウンに入ってきました。先日の演芸ワークショップで何人かの方に顔を覚えられてしまった模様。もう、あまり悪いことが出来なくなってしまったのが、少しつらい所です(笑)

 

以前のこの時期は、歌丸師匠がトリで圓朝ものなどの怪談を演じられていたそう。その縁もあってお弟子さんの歌若師匠や、歌丸師匠と同じ米丸一門の米助師匠が出演されているようです。

 

今日の前半で、強烈なインパクトを残したのがあら馬さん。自身の肝臓移植のまくらから始まり、一つ一つの所作や語り口が、いちいちパワフルかつ、濃厚です(笑)

個人的には女性の噺家で濃いキャラといえば、遊かりさんや風子さんの独壇場かと思っていたのですが……。落語界も、まだまだ奥が深いです。

 

今日の出演者の中で、個人的にいちばん笑わせてもらったのが、萬橘師匠。テンポのいい枕で客席を温めた勢いのままそのまま本編へ。テンションを落とすことなく一気に畳み掛け、大いに盛り上げます。

勢いの良さだけでなく、枕の萬橘師匠ご本人と、噺のせっかちな方のキャラクターが所々重なっているように見えるのは、本当にお見事。面白いだけでなく、噺家さんの頭とセンスの良さを感じる一席です。

 

歌若師匠は、噺も語り口も明るくて分かりやすい芸風。真面目な人柄が店員のキャラクターにも反映されています。家族づれも目立ったので、その辺を配慮したのかもしれません。

 

トリの米助師匠は、新作の人情噺の定番で。あえて安易にお涙ちょうだいものにしない所に、噺家としての矜持を感じます。

不器用でちょっとぶっきらぼう。けど、底ぬけに優しいおじいさんとおばあさんが、師匠の人柄と重なってくる。そうなると、泣かせにいっていない分だけ、二人の優しさが余計に身に染みてきます。

 

噺家って芸そのものも勿論大切ですけど、それと同じくらいその人の人となりや生きざまが、噺の中で反映されてくる。そんな事を改めて感じた、この日の公演でした。

 

(演目)

・桂れん児          「つる」(開口一番)

・三遊亭あら馬  「宗論」

笑福亭羽光      「教科書の主人公」

瞳ナナ                  奇術

・三笑亭夢太朗  「たがや」

       ~仲入り~

・三遊亭萬橘      「長短」

桂歌若              「壺算」

・桧山うめ吉          俗曲

桂米助              「ラーメン屋」

 

公演の途中に大雨が降ったようで、地面は濡れていましたが、幸いな事に終わって外に出た時にはやんでいて、雨雲も一時的に通りすぎてくれたよう。

台風がいつ来るか分かりませんので、行ける場所には、今のうちに行っておきます。その代わり無茶苦茶蒸し暑いですけど、贅沢もいっていられない。

 

まずは、永田町から半蔵門線を使い、住吉へ。歩いてティアラ江東へ向かい、謎解きの冊子をゲットします。

今回は江東区が全面バックアップをしている事もあり、冊子だけでなく、国立印刷局謹製のパスもついていて、このパスを見せると関連施設が割り引きになったりするそうです。

因みにパスポートを作っているのも、国立印刷局。冊子と合わせて1000円なのですが、とてもそうだとは思えないクオリティの高さです。こういう所でも手を抜かない所は、さすが印刷局

 

江東区の謎解きの冊子とパスを手に入れた後は清澄白河駅に戻り、今度は炎天下の中を歩いて、東京都現代美術館へ。

ほぼ蒸し焼きにされている状態で歩き続けているので、途中気分が悪くなりそうになりましたが、何とか美術館にたどり着きました。ここが謎解きミュージアムのBコースのスタート地点でもあります。

 

江東区パスを使えば、コレクション展は2割引で入れるそうですが、今月の金曜の17時以降はナイトミュージアムになっていて、パスがなくても2割引きの対象になるそう。

 

せっかく頑張ってゲットした江東区パスですが、今日の所は出番はなさそうです。

 

!Σ( ̄□ ̄;)

 

謎解きも今回はミュージアムが優先にして後日にするつもりなので、そこまでは先走って確保しなくても大丈夫だったようです。身体もしんどかったですし、今日はちょっと失敗しました。美術館もかなりの混雑でしたし……。

 

 

それでもせっかくここまで来ましたし、展示室に入れば涼めるので、中に入ってゆるゆると見学することに。

 

日本の現代美術は、自分の中では全くの勉強不足のジャンル。美術検定3級を取ったときも、突出して点数のひどかったジャンルです。

しかし、勉強不足だからこそ、作家さんの名前の先入観なしに、面白いものを探すアンテナの感度を磨く、いい機会です。なぜ面白いのかを深掘りしていくと、自分の嗜好を知るいいチャンスにもなります。

 

今回何よりもありがたかったのが、横尾忠則さんの作品が大量に展示されていた事。先日、近代美術館で見た作品が、横尾さんの作品のほんの一面でしかない事がとてもよく分かりました。

以前から見たかった、天井桟敷や唐組などのポスターが見れたのも嬉しかったですし、宮島達夫さんの作品とのコラボレーションの展示も面白かったです。

石橋友明  約束

福田美蘭 キューピーマヨネーズ

サム・フランシス

横尾忠則

宮島達夫 「それは変化しつづける それはあらゆるものと関係を結ぶ、それは永遠に続く」。

宮島さんの作品と同じ部屋に展示された、横尾さんの作品。一歩引いてみると、不気味な一体感があるのが不思議です。