だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。国立演芸場10月企画公演「演芸大にぎわい」。田河水泡のらくろ館。

いよいよ国立演芸場も今月限りでしばらくお休み。この劇場で落語を聴けるのもあと少しです。

本日は、以前こちらのワークショップでもお世話になった、日本演芸家連合さんの公演。旧国立演芸場の公演にお邪魔出来るのも、あと2回になってきました。

 

それなのに~、それなのに~。

 

こんな時に限って、電車が遅れるなんて!

 

そもそもがギリギリに出た自分にも問題がありますし、何か言った所で電車が早くなる訳でもなし。文句の一つも言えないです。まるで、落語の「天災」のようなシチュエーション(泣)

 

それでも、運転手さんの死物狂いとも思える努力で、遅れを3分詰めてくれたのと、奇跡的な接続の良さのお陰で、本当に駆け込みですが、開演に間に合いました。

まだ、完全にツキに見放された訳では無さそうです。

 

連合の副会長の小さん師匠やロケット団の倉本さんを筆頭に、各協会でも役員を努める方達ばかり。必ずしも、協会で偉い=面白い、という訳ではありませんが、みなさん、それぞれの協会の顔でもあります。少なくても、それに相応しい芸の持ち主ばかりです。

 

ロケット団のお二人の漫才は、とんがりつつも抜群の安定感。この日のような寄席のつなぎ役でも、独演会の主役でも、外れ知らずなのが凄いです。

講談からは琴調先生。主役がなかなか登場しない大岡忠相もの(笑)軽妙な入りで観客を引き込んで、重厚なクライマックに持っていく手並の鮮やかさは、さすがのひと事です。

浪曲の協会からは、三楽先生。ドスと色気の絶妙な塩梅の語り口。先生の演じるイケメンキャラは、通常の演者さんよりも2~3割位イケメン度が増したように感じます。

 

トリは、落語芸術協会副会長の柳橋師匠。ご自身の得意ネタにも上げていらっしゃいますが、噺家さんの神経が噺の隅々に行き届いた、とても聴き応えのある一席です。

茨城出身の面白い噺家さんだとはいう認識だったのですが、ここまでしっかりとした江戸前の落語もできる方だとは……。完全に自分の勉強不足でした。けど、こういう予想外の事が起こるから、寄席って面白いなあって、つくづく思います。

 

そんな柳橋師匠の一席以上に、ある意味衝撃を受けたのが、その前に登場したボンボンブラザーズの繁次郎先生。

濃ゆい容貌と、あまりの高座での喋らなさから、ナイツの塙さんに「インド人かパキスタン人」呼ばわりされています。ただ、今日は、最前列の少年に帽子を投げてかぶる芸を熱血指導。

 

なんと、日本語で!!

 

いやあ~、ホントにビックリしました(笑)

 

まだ最後の公演の千秋楽にもご出演されるようですが、お二人もいろいろと思うところがあったようです。

柳橋師匠と三人(一組+一人)には、とてもいいお土産を頂きました。ここに来月からはしばらく来れないと思うと、じわじわと寂しくなってきます。

 

(演目)

・口上(小さん、夢太朗、ロケット団・倉本)

・春風亭昇ちく 「子ほめ」(開口一番)

ロケット団         漫才

柳家小さん     「太鼓腹」

宝井琴調         「匙加減~大岡政談~」

            ~仲入り~

東家三楽        「源太しぐれ」

         曲師=伊丹秀敏

・ボンボンブラザース   曲芸

春風亭柳橋     「妾馬」

受付で合言葉をいうといただけた、小風呂敷

 

公演が終わった後は、半蔵門から清澄白河へ。雨が降ってきましたが、構わず、歩いて森下方面に向かいます。

目的地は江東区のスタンプラリーのポイントにもなっている、田河水泡のらくろ館。少しずつ雨が強くなってきたので、森下商店街のお店の軒下を、少しだけお借りしながら進んでいく事に。

途中、あまりにも懐かしすぎる10円ゲームがあったので、感動のあまりついついやってしまう事に。あとひと息までいったのですが、惜しくもアウト!

ここで、もう10円突っ込むよりも、のらくろ館を目指す方を選ぶあたりが、昔よりも成長したという事でしょうか?

あまりにも懐かしすぎる10円ゲーム。左の「キヤッチボール」に挑戦。

 

商店街を抜けると、森下文化センターへ。その建物の1Fに、目的の田河水泡のらくろ館は入っています。

かつての田河先生のお住いや年表や、再現された書斎等だけでなく、直筆原稿や愛用品等の貴重な展示も。コンパクトですけど、なかなか良くまとまった資料館だと思います。

 

企画展では、山岸涼子さんの漫画の展示も。会期ギリギリでしたし、これはラッキーでした。

 

少し雨が落ち着いたのを見計らって、清澄白河駅へ戻る事に。帰りは商店街ではなく、ルートを変えて川沿いを進んでいきます。

 

雨に弱い所はありますが、歩いていると、いろいろな顔が見えてくるのが、とても魅力的な街だなあと思います。

風情のある西深川橋と、入り口のシーラカンスの像とのギャップが凄すぎます。

西深川橋

唐突すぎて逆にインパクトがある、シーラカンスのオブジェ。

 

帰りは、大江戸線中野坂上駅まで出て、荻窪駅に。北斗の拳スタンプラリーのケンシロウにリベンジしてやりました。これで、あとは銀座のゴールに向かうだけです。