昨日、帰りの世田谷線で、北大路公子さんの「生きていてもいいかしら日記」を読み終える。こういう身の周りのくだらない事を面白く書ける人って、たとえ昼から飲んだくれていようと、本当に尊敬します。くだらない事が大好きな自分のツボを、これでもかというくらい押しまくってくれます。
簡単そうに見えて、日常をしっかり見て、細かい変化に気づき、それを文章にする腕がないと、こういう文章はなかなか書けないもの。(簡単にできるのでしたら、とっくに自分でやって、印税を稼いでいます)
ただひとつ問題があるとしたら、僕の持っている「北大路」さんという苗字のイメージと、内容とのギャップがあまりにも大きすぎて、自分の中でこの文章を書いたのは北大路さんという方だ、という事がどうしても受け入れられないこと。何回やっても「北大路」さんなのに、「北原」さんで記憶してしまいます。この文章も現物の表紙を見て、苗字を忘れないように必死の思いで書いています。さて、どうしたものでしょうか。

- 作者:北大路 公子
- 発売日: 2012/05/17
- メディア: 文庫
今日は、昼から北千住へ。新宿経由で行くと、いろいろなルートがある割りには、どのルートも微妙に遠回りになり、時間が掛かってしまう。少し悩ましい所です。今回は、千代田線の新御茶ノ水から向かいます。下車した後に、ほぼ常磐線沿いに日暮里方面に10分ほど歩くと、目的地のBUoY(ブイ)というカフェ兼アトリエに到着します。この場所、かっては銭湯兼ボーリング場だったそう。潰れて廃墟になりかけていたのを、リノベーションして、今のような形態にしたそうです。そのエピソードを聞いただけでも、面白そうで、この場所に来たくなります。
ただ、今日ここに来たのは、増田セバスチャンさんの作品のインスタレーションを拝見するため。透明で中に人が仰向けで乗っている乗り物(車)。その乗り物が増田さんの作り上げた世界を動いているのを、僕たちは見学者として鑑賞します。それと同時に、乗り物にはカメラがついており、乗っている人の見ている目線と同じ光景を、同時に映像で見ることになります。
なので、僕たち鑑賞者は二つの目線からこのインスタレーションを見る事になります。そして同じ光景を見ているはずなのに、自分の目で見ているものと、映像との間には大きな差が生じます。二つの目線で作品を見る感覚がとても不思議で、普段使っていない回路が刺激されているようで、とても面白かったです。それと同時に、普段自分がいかにモノを一面からしか見ていないのか、それじゃあ人生は面白くないよ、という事を優しく教えて貰っているような気分にもなりましたね。モノだけでなく、他人に対してもおそらくそうなっているんだろうなあ。
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乗り物。本当はここに見に来た方を乗せる予定で最後まで交渉されていたそうですが、今回は諸々の事情で最後まで許可が出なかったそう。インスタレーション中は、研修を受けたスタッフの方が乗っているそうです。
帰りに北千住で少し遅い昼食をたべようかと思ったら、思いのほかどの店も混雑している。どうしようかなと思っていたら、駅前に富士そばが。こういつ時には本当にありがたいです。
味噌ラーメンにも惹かれたのですが、今日は、以前から食べたかった「銀だこそば」を注文。外はカリッ、中はトロッ、が銀だこのたこ焼きの特長ですが、今回はそばつゆで崩れないように、中のトロッはあえて控えているよう。これが、「銀だこ」そばか、と言われると「う~ん」と言いたくなりますが、「たこ焼きが具の富士そば」と言われると、納得できますし、他のトッピングと比較しても、遜色のない味だと思います。
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銀だこそば 500円+いなり2個 160円