昨日に引き続き早めに起き、出掛ける事に。京王線の分倍河原駅で下車。予定より早く着いたので、最初の目的地、サントリー武蔵野工場まで歩く事にします。
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駅の前にある、新田義貞像
天気も景色も良く、散歩するにはかなりの好条件。途中、自動販売機でプチトマトを買ったり、のどかに歩いていたのですが、そこに大きな落とし穴が。
早めにサントリーの工場に着いたのはいいのですが、受付の入り口の真裏に着いてしまいます。「一般の方は正門にお回りください」と書いてあるのですが、正門がどこにあってどう回ったら着くのかが明記されていない上に、メールの案内もその辺については意外と不親切。
みんな駅からの送迎バスに乗る、という前提になってしまっているんでしょうね。まあ、普通はそうなりますね(苦笑)
おまけに工場は妙に広いですし、他の工場や施設が入り組んでいて、ただぐるっと回ればいいいという訳にはいかず、かなりウロウロする事に。
松任谷由実さんの「中央フリーウェイ」の詞から見当をつけて歩いていたら、何とかギリギリで正門に辿り着けました。
あぶない、あぶない( ̄▽ ̄;)
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歩いている途中にあった、プチトマトの自動販売機。1パック200円だったので後先考えずに購入。
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サントリーさんの工場ではあるのですが、正門はここからかなり歩く事になります。
武蔵野工場では、まず映像を見てから、プレミアム・モルツの製造工程を見学する事に。サントリーといえば、ビールやウィスキーの他に、天然水が有名です。
商品として販売しているだけでなく、製品のベースとして、水に対するこだわりには、並々ならないものを感じます。
材料が少ないからこそ、ごまかしが効かず、一つ一つに手を抜くことが出来ない。過酷なシェア争いに打ち勝つためには、一方ならぬ努力が欠かせないようです。
工場内では、仕込→発酵→貯酒→ろ過→パッケージングの個々の工程順に、ポイントを絞って説明を受けながら施設を見学。
所々に映像を交えながら、説明そのものは、とても分かりやすいです。その代わりに、全体の流れがやや掴みにくくはなってしまっているかなという気はします。ただ、これはどこにプライオリティを置くのかという問題。ある程度は致し方ないのかなと思います。
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貯酒の工程。ウィスキーでいうと熟成に当たる工程(だったはず)。
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ろ過の工程
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パッケージングから梱包して、店舗に出荷されます。
見学が終わると、お楽しみの試飲の時間。今回は、プレミアム・モルツと同じシリーズの〈香る〉エールと、マスターズドリーム〈無濾過〉の3種類を飲み比べ。
個人的には、エールが一番口当りが良くて飲みやすいなと思っていたら、3種類の中ではアルコール度数は一番高め。飲みやすさ=酔いにくさ、に必ずしもならない所がアルコールの怖さであり、面白さでもあります。
それほどアルコールが強い、という訳ではありません。それでも出来立ての上に、温度や泡立ち等のコンディションを最高に近い所まで整えてくれていたので、かなり美味しくいただく事ができました。流石、ビールのプロです。
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プレミアム・モルツを3種類飲み比べ。左が通常のプレミアム・モルツ。真ん中が〈香る〉エール。右がマスターズドリーム〈無濾過〉
工場見学が終わった後は、ゆるゆると酔いを醒ましながら、郷土の森方面へ。そろそろ公園に入るという所で、青木屋の工場の直売店を見つけたので入ってみます。
バームクーヘンの中にクリームが入った「武蔵野日誌」を始め、いろいろな商品の出来立てや簡易包装品やアウトレット品が並んでいて、地味ながらなかなかのバラエティーに富んだ品揃え。
武蔵野日誌のチョコ味とチョコナッツクッキー(ことり)を買ったのですが、あとでサイトを調べたら、商品によってはほぼ半値のものも。たまたま見つけたので入ったみたのですが、実はかなりお買い得だったようです。カバンの中にトートバッグが入っていて、ホントに良かったです。
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青木屋 郷土の森工場直売店
ミニトマトと和菓子を片手に、少し南下したら、次の目的地の郷土の森博物館へ。ちょうど梅の見頃と重なった事もあり、予想を大きく上回る盛況。ちょっと、びっくりしました。まずは本館の博物館へ。
最近改装した事もあり、センサーで入室者数を管理できたり、抗ウィルス仕様で触って体感できるコーナーがあったり等、感染症対策を取りつつ体験学習が出来るという、とてもありがたい仕様になっています。
遺跡の発掘の成果や出土品が充実していること。奈良・平安時代に国府があった事もあり、古代の資料がかなり充実しているのが、この博物館の大きな特長になっています。
古代の資料をどう取り扱うかで、郷土博物館はそれぞれのカラーが出るのがとても面白いです。墨田区のように、当時はほぼ海か湿地だった地域も中にはありますし。
本館の常設展や企画展の見学が終わった後は、屋外へ。本館には博物館とプラネタリウム。外には民家園やら、庭園やら、物産館など。一見すると無関係な諸々の要素を、「府中」というキーワードで力ずくでまとめています。それが、ちょっとカオスな味わいになっていて、独特な個性を生み出しています。
芸術の森や図書館もそうですが、いろいろな施設を1ヶ所にまとめたがるのが、府中市の特徴のよう。コスト効率を考えての事かとは思いますが、観光資源としては勿体ない気もします。
サントリーや東芝などの大企業の工場や、東京競馬場もあるので、無理に観光に力を入れなくてもいい、という背景もあるとは思いますが。
本館に戻り、13時からはプラネタリウムを鑑賞。日本の星座の歴史をテーマにした投影です。時間は45分位。
時間的に次の予定までギリギリかと思っていたのですが、臨時のバスが出てくれたお陰で見込みよりもかなり早く分倍河原駅に到着。まずはひと安心です。
そこからつつじヶ丘駅で下車。本日最後の目的地、書原つつじヶ丘店さんでの読書会です。今回の課題は川上弘美さんの「蛇を踏む」。こちらの読書会にお邪魔するのは先々月の「ペンギンの憂鬱」に引き続き2回目になります。
ここの主宰の書店員さんの準備の入念さには、いつも驚かされます。昔読んだときにはそれほど難しいとは思わなかったのですが、読書会のために改めて2回読み返してみても、書いてあることがよう分かりません(笑)
文章が平易割りに、かなり内容が掴みにくいです。もともと全体の大雑把な流れを把握するのは得意な方だとは思うのですが、一文一文を精読して掘り下げるのがとても苦手な自分。
他の参加者の方の感想や読み方に助けてもらいながら、久々にじっくりと短編小説を読む時間になり、結果的には、いろいろな気付きがありました。
その中でも特に面白いなと感じたのが、能の「道成寺」の題材にもなっている、安珍・清姫伝説との類似点を指摘される方が何人かいらした事。言われてみれば、お寺や数珠など作中に出てくるキーワードは、確かに伝説との関連性を連想してしまいます。
#社会科見学 #観光スポット #博物館 #読書会