だいたい読書日記

元本の問屋(取次)に勤務も1/末に退社。ただ今、絶賛求職活動中。好きなものは読書、インプロ(即興劇、舞台経験あり)。その他、立ち食いそば、B級グルメ、落語、ベイスターズ、FC東京、謎解きなどに興味があります。基本自分の備忘録なので、好きな事を好きなように書いています。

日記。文学の教室「芽むしり仔撃ち 1回目」@本屋B&B。ファナティック読書会。シアターゲームワークショップ。

午前中は、いつもお世話になっている下北沢のB&Bさんで、文学の教室。今回は大江健三郎さんの「芽むしり仔撃ち」を2か月掛けて読みます。

1994年にノーベル文学賞を受賞した時の盛り上がりを知っているだけに、なかなか書店店頭で見つからなかったのには、ちょっとびっくりしました。

けどよくよく考えてみたら、最初にお題を聞いた時には「何故、大江健三郎?」って少なからず思いましたからねえ。(どうやら店舗のスタッフの方からの提案だそうです。野崎歓さんの「無垢の歌」を読んだ事と関係があるそうです。)

今では旧くなってしまっている政治的メッセージも多いですし、難解で理屈っぽい部分もあちこちに見受けられる。その上、海外文学からの引用も多い。そんな所もあって敬して遠ざれているようです。

重版未定にはなっていない。けど店頭で置いている書店さんは限られている。そんな扱いになっている理由も、そんな所にあるのでしょう。

 

今回は初回という事もあり、なぜ読まれなくなったのか、という所から入っていき、大江さんの経歴や作品の魅力について、先生役の藤谷治さんからお話しがありました。

藤谷さんのおっしゃる通り、食わず嫌い要素満載の作品ですが、実際に読んでみるかなり面白い。ストーリーテラーとして一流なだけでなく、物語の世界に読者を引き込む力が素晴らしいです。

特に、息遣いや、臭いまで感じられる文章の力は凄いのひと言。ご本人の努力ももちろんですが、人並外れた才能にも恵まれているのだろうと思います。

自分も今月はほとんど手をつける気はなかったのですが、読み始めたら止まらなくなり、一気に3分の2位の所まで読みきってしまいました。

 

終わった後は、BonusTrackで茨城のフェアをやっていたので、ざっくりと見てみる事に。その中でも一番気になった館最中を買ってみる事にします。

小豆の粒と甘みがきちんと立っていて、中の餅との相性も抜群。口の中に心地のよい甘みが長時間残ります。

これだけ美味しい最中は都内でも、なかなかお目にかかれないのではないでしょうか。今日は朝からついています。

 

代々木上原から東京メトロを乗り継いで、雑司が谷に到着。下北沢の駅前のビオラルで買った「鮭ハラス塩麹焼き海苔弁当」を持って、昼めしがてらに散策してみる事に。

一番の目的地だった雑司が谷宣教師館が運悪く休館だったのは残念でしたが、近くの公園で昼食に。街巡りスタンプラリーの雑司が谷エリアもこれで完走です。

 

大ぶりで油の乗った鮭のハラス焼き、ダシのしっかり効いた卵焼は、調味料いらず。おかず力が抜群でごはんがすすむ、すすむ!完全にスーパーのお総菜の弁当のレベルを超えています。

 

このお弁当です。

 

ゆっくりと食べていたら、やや時間が足りなくなってきたので、雑司が谷霊園の真ん中を突っ切っていく事に。突っ切っていくとはいっても、車も通れますし、清潔でとても見晴らしがいい。

漱石の「こころ」の作中のイメージでここに来ると、そのギャップの大きさに、いつも調子が狂ったように感じられるんですよねえ。

こころ (新潮文庫)

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雑司が谷霊園

 

霊園を抜け、荒川線の線路を渡り、池袋の天狼院さんへ。こちらも、いつもお世話になっている読書会にお邪魔します。今回は「驚いた本」というお題。

ミステリーやドキュメンタリーを中心に、みなさん「驚き」で心が大きく動いた作品の数々を紹介。いろいろな驚きがあったり、強い思い入れを感じる作品があったり、なかなか聞き応えのある会でした。

 

そんな中で、「いいのかなあ~」と思いながら、恐る恐る紹介したのが「独創短編シリーズ  野崎まど劇場」。電撃magazineに連載されていた短編を集めたもので、作品によっては「これ小説って読んでいいのかなあ~」って首を傾げたくなる本です。

発想の凄さと、内容のバカバカしさとのギャップに衝撃を受けた作品です。いい意味で作者もイカれていますが、これを連載しただけては飽きたらず、本誌では自分達がボツにした作品を、短編集で平気な顔をして掲載する編集部もかなりおかしいと思います。

好き嫌いが物凄くはっきりわかれる作品ではあります。ただ、読んだ人の心に何がしかのものを残す事は間違いなしです。

 

紹介していただいた本で、個人的に気になったもの。

 

読書会が終わった後、豊島区の郷土資料館に行ったのですが、こちらも休みで空振り。もしかしたら、豊島区関連の資料館や博物館は軒並みそうなのかもしれません。

なのでプランBとして、中央区の謎解きを途中までやる事に。1問解き間違えてしまって空振りしてしまった事もあり、思ったよりもすすみませんでしたが、読書の時間も取れたので良しとします。まあ、まだ時間もあります。

 

頃合いを見て池袋に戻り、今度は西口に向かい、シアターゲームのワークショップへ。インプロや演劇ワークショップでもアイスブレイクとしていつもやるのですが、そこに特化してやる機会はそれほど多くありません。少し新鮮です。まあ、インプロの短いシーンは、全てシアターゲーム、という見方もありますが。

半分くらいはやった事のあるゲームだったのですが、今回の講師の石綿先生の凄いところは、それを少しずつアレンジして、初心者でも経験者でもきちんと楽しめるようにしている事。

同じケームをするにしても、やり方を少し変えたり、やる人が変わると、全く違ったシーンが出来上がります。そういう所を実感しながら楽しめた事が、今日はとても良かったです。